私、四葉です 弐【刀剣乱舞】

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「審神者が刀剣と真っ向から戦おうなんて、あの人、何考えてるんだろう」



庭の方から道場の方を見る


一昨日から手合わせを初めた兄の一期一振と審神者を見て乱はそう言った




「オレ達は付喪神。人間と対等に戦えるわけがないのにな。」


厚が乱の言葉に頷いて言う




珍しく巫女服を着た審神者が一期の攻撃に耐えかねて床に倒れた





「……威力も機動力もないのに、なんで立ち上がるんだろうな」


生まれたての子鹿のようにまた、立ち上がる審神者を見てそう言う厚



「主になったら言霊がある程度、効くけど霊力だけで戦ってるんでしょ？無理があるよね」



乱はそう言って笑った







「はあ、はぁ、」


一期は無傷のまま、疲れ果てて床に倒れている四葉の前に立った




「霊力もそこそこでは、守備で精一杯ということですね。…………口先だけにならないと良いですね。」


そんな嫌味を吐く一期さんの顔は見えない


見えるのは茶色の床だけだ



なんとか一期さんは私の手合わせに付き合ってくれることになったが、未だに指一本触れられていない



情けない限りだ




暫く休んだら、薬研の所に行こうと思ってすこし瞼を閉じる



すると、急に身体が浮遊した




「…………」


一期さんが私を横抱きしていた

疲れた目で一期さんを見る




「勘違いしないで下さい。こんな所で寝られては他の方がここを使えなくなるので、仕方なくです。」


棘のある声はいつものままだった




「……ありがとうございます」


そう言って、疲れて寝てしまった




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