私、四葉です【刀剣乱舞】

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山姥切さんが部屋に戻ってきた




「眠れないのか？」



入って早々、そう言われた



しかし、目はうとうとしている





「はい、ちょっと」


首を触ってみると包帯が巻かれている





「……山姥切さんがやってくれたんですか？」



「山姥切でいい。ああ、上手く出来なかったがな」



「……ありがとうございます」




私がそういうと場は静かになった



何故かその雰囲気に何を話せば良いのかといった焦りはなかった









山姥切が私の寝ている布団の横に膝を立てて座った






「………私、名前、忘れかけていました」



「真名のことか？」



木目を目でなぞりながら思い出す







「もう、まともに呼ぶ人居ませんし」




頭に浮かんで沈む思考の中で



答えた









「……ここに逃げるように通ってました




初めて審神者になれるて聞いた時はなるつもりなんて無かった





面倒だし、人が嫌いだし、







霊力があっても性格が適性ないって


自分で分かってた









でも、しばらくして家が嫌になった



家に居たくなくて審神者になった」






私のようにそれほど霊力が強くない人は


強制連行などされない


普通に同意の上で審神者になる




そのお陰で義務教育が終了するまで現世に留まれたのだから





「……そうだったのか」




「でも、やっぱり失敗ですね



私にも才能があるんじゃないかって



思ったのが馬鹿でした」




凡人は凡人である事が悩みである


いっそのことどれか一つ特化した人間になりたかったと思うのが





私の僅かな願いだった





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