解答１２ 幼馴染み ページ13
.
「A」
最寄り駅に着くと要がいた
茂庭要、伊達工生のニ年で
私の幼馴染みだ
「要、待ってたの」
「ああ、母さんが迎えに行ってこいって」
そして、私の彼氏だ
「高校は上手くいってるのか？」
「……まあ、ボチボチ」
「お前、人に話しかけないし友達いないんじゃないか？」
要は揶揄い半分に言っているようだが
事実その通りですが
「一人、話しかけてくるよ。今日、そう言えばバレー部の見学に誘われた。」
「え！？本当か！
よかったぁ、お前にも友達出来たんだな！」
要は本当によく出来た人間だ
他人のことを自分のことのように思える
私にはよく分からない
「でも、バレーか……………………
もう、一回やる気はないんだろ？」
「誘われたのは男バレのマネージャー」
「そうか、なら公式試合で会えるかもしれないな」
心の片隅で喜んでいる要
顔が綻んでいる
いつもの停留所につけば定期券を使って降車する
「……要、聞きたかった事があるんだけど」
「ん？どうした？」
走り去っていくバスを見つめる
別に聞かなくてもいいけど
人を人とも思わない私には
もしかしたら要を重いと感じたのかもしれない
「なんで別れないのかなって」
手放そうなんて、私はこの遊びに飽きたのかな
「お前が好きだからに決まってるだろ」
きょっとんとした顔で要は言った
二股してるの知ってるくせによくしれっと言えるな
「なんだ、お前はオレと別れたいのか？」
「……別に」
「なら、いいだろ」
私がまた口を開けかけた時
要はそれを塞ぐようにキスをしてきた
顔を離すと照れ臭そうにして
目を合わせない
私の手を捕まえて無言で歩き出す
帰路の街灯がチカチカと点滅していた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ﾋｯﾎﾟﾄﾝﾊﾟ - 大根パンダさん» 私でよければもう何通も返事します(/_;)時間割いてくれてありがとうございます！なんかかっこいいですもんねそういうの！憧れます！ (2018年9月1日 0時) (
レス) id: b7a72fca9e (このIDを非表示/違反報告)
大根パンダ(プロフ) - ﾋｯﾎﾟﾄﾝﾊﾟさん» 返信されることってあんまりないので、ありがとうございます(´∀｀*)本なんて恐れ多くて出せませんよ。隠れて書くのが楽しいっていうのもありますね。家族も友人も誰も書いてること知りませんから。暇な時にまた、返信下さいね( ´ ▽ ` )ﾉ (2018年8月29日 21時) (レス) id: 193ead5481 (このIDを非表示/違反報告)
ﾋｯﾎﾟﾄﾝﾊﾟ - 大根パンダさん» これからも応援してます！いえ、面白すぎてあっという間でした！本とかで出版される予定とかはないんですか？お金払いたいレベルです…。 (2018年8月26日 12時) (レス) id: d0e5e4e760 (このIDを非表示/違反報告)
大根パンダ(プロフ) - ﾋｯﾎﾟﾄﾝﾊﾟさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)かなりの量があったと思うんですが、全部読んで頂けてとても嬉しいです！更新頑張ります。 (2018年8月19日 23時) (レス) id: 193ead5481 (このIDを非表示/違反報告)
ﾋｯﾎﾟﾄﾝﾊﾟ - あなたが書く文章が好きです！イナイレからすべて一気読みしてしまいました。とても楽しい時間をありがとうございました！！！これからも更新楽しみにしてます！ (2018年8月19日 10時) (レス) id: fa11ee184a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：大根パンダ | 作成日時：2018年6月17日 21時
