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外は少し肌寒かった。
10月はやっぱりもう夜は冷える。
確か、俺がA様の執事になったのもその頃だったっけ？
「もう、すっかり肌寒くなったね、」
「そうですね、」
「大毅と私が出会ったのもこんくらいの時期だったよね、懐かしい、もう7年も前のことか、」
「っ、覚えてくださってたのですね、ありがとうございます。」
「忘れるわけないじゃん、10月8日でしょ？」
俺が忘れていた日付までしっかり覚えてくださっていた。
「だってね、私、大毅に一目惚れしたんだもの。」
俺も同じだった。
美しくて、でもどこか儚いA様に惚れた。
「私も同じです。」
もっと早く両想いに気づいていれば、こんなことにはならなかったのかも知れないと、今更後悔した。
その時。
『見つけたで』
後ろからした声に振り向くと、
「小瀧、と、藤井」
淳太様の執事である、小瀧望と藤井流星が居た。
コイツらは只の執事ではなく、闇とも繋がっていると噂のある意味でこっちの世界では有名な2人なのだ。
「はよ、A様を返してください、俺らの気持ちが変わらぬうちに。」
もう、とっくに答えなんて決まっていた。
「A様、行きましょう」
俺がそう言うと、A様は、不安そうにな目をしながら小さく頷いた。
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作者名：ひぃなる。 | 作成日時：2019年6月22日 16時
