～happy end～【完】 (ページ15)

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約3時間程走った頃、時計の針は3時半を指そうとしていた。

隣でウトウトしているA様。

幸せや。何気なく、髪に触れる。

それに気がついたA様はごめん、と小さく笑った。

「いえ、少しお休まれになってください。」

「ごめん、そうさせてもらうね。」

その数分後。可愛らしい寝息が聞こえてきた。

もう自分たちが走っているところに心当たりは無かった。

もう大分遠くまで来たのだろう。

近くにあった出口レーンに入る。

もうココには俺らの知っている人は居ない。

助けてくれる人も、もう居ないだろう。

寝静まった静かな街を車で走っていく。

「、、ここや。」

見つけたのは廃屋。

一言で言うと、手の込んだお化け屋敷のような。

身を隠すのには丁度いい場所だった。

「んっ、、」

「すみません、起こしてしまいました、」

「ううん、大毅、運転してくれてたのに寝ちゃってごめん」

「ここ、入りましょう、」

俺らは廃屋に足を踏み入れた。