玖 ページ14
はぁ…はぁ・・・ここまで来れば大丈夫だろ。
「はぁ…はぁ…ふぅ。いきなりどうしたの?」
『あ、いや。なんか変な人がこっちを見ていたような気がしたので。』
「まじで!?僕全然気付かなかったよ!」
あれは、まちがいなくうちの常連客だ。
よくあの顔を見かけるし、うちの店じゃ
結構有名だ。あいつと一緒にいた人達は多分知り合いとか友人だろ。
「とにかく、まだそいつらがいたらまずいからもう少しここにいようか。」
『そうですね。』
と言ってもここ路地裏なんだよね。
こんなかっこいい人に似合わない!
「それまで暇だな。そうだ!今度会うとき僕の家来る?」
『えっ!いいんですか!?』
「勿論だよ!そしたらにゃーさんにも会わせるよ!」
『やったぁ!』
「そんなに嬉しかった?子供みたいだよ?」
『子供じゃないです!』
「そう?こんなに小さいのに?」
『うっ……小さい、けども…』
「・・・。」
『ん?神谷さん?』
どうしたんだろ、俺の顔なんか見て。
なんか俺の顔おかしいのかな?
『あの神谷さ』
「小野くんってさ。」
『あ、はい?』
真剣な顔だ。きっと真面目なはな
「周りから可愛いって言われない?」
・
・
・
『え?』
い、いきなりなに?
『い、言われたことなんてありませんよ!』
「そう?背も低いし顔も良いし愛想も良いし相手のことを思って話してくれる優しい心を持っていて…」
『ちょちょちょっ!ちょっと待ってください!!』
「どうしたの?」
『いやいきなりどうしたんですか?!』
「・・・あぁ、思ったことを口にしただけだよ。」
『な、なに思ってるんですか!!』
「いやー、なんでだろうね。」
『もう、っていつの間にか日も落ちてきましたし帰りましょうか。』
「そうだね。じゃあ今度いつ会う?
僕はいつでもいいよ。」
『それじゃあ、次の木曜日で。』
「分かった。さっきの変な人には気をつけて帰るんだよ?」
『分かってます!!』
「ははっ、じゃあまたね。」
『はい。』
びっくりしたー!いきなり変なこと言うんだもん!さすがイケメン、と言ったところか………ちょっといやかなりドキドキした///
って!思ってる場合じゃない!早く帰らないと大江に怒られる!
さぁ帰ろ帰ろ!
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作者名:八雲橙 | 作成日時:2019年2月22日 22時