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怖いくらいにもちもち笑顔なのに目が笑っていないジェヒョンと、眉も上がれば 唇の端には変に力の入っているジョングク。実は私達の中でいちばん大人気ないふたりが急にバチバチし始めるので、ミンギュが慌てて間に入って止めてくれる。
その裏ではウヌが「お前のせいだぞ？」と書かれた笑顔を私に向けたまま 軽く強めに背中を叩いて来るので、分かった、言うから！と急いで弁明するかのようにピンと上に手を挙げた。
ジョングクの言うとおり、ウヌがいちばん怖いかもね。美しすぎる笑顔には、どうしても逆らえない何かを感じる。
『私が本格的に韓国で暮らし始めたのは高校に入ってからで、それよりも前からちょこちょこ練習には来てて。だけど今まで、ホームシックになったことって殆ど無かったんだよね』
アイドルになるという夢を失いかけて 日本に帰ろうかと思ったことはあったけど、家が恋しくて帰りたい日は無かった。
仲間がいて、夢がある限り、帰れないと思っていたし、帰りたくないと思っていたから。
でも。
『皆知ってる通り、少し前にママが大きな病気をやって…… 後遺症が、残って。リハビリをしてるけどね、別に、症状が良くなったって訳ではないの。右半身の麻痺が完全に無くなる日は来なくて、ただ、それを庇いながら生活する練習をすることしか出来ないんだって』
これからも当たり前に続くのだと信じて疑わなかった生活が一夜にして崩れて…… キャリアウーマンだったママは、人生をかけて築き上げた地位をも突然失ってしまった。
今まで通りの日常はもう来なくて、これからはパパの助けを借りながら なんとか日々を生きて行く。
そんな母のことを想うと。
『こんなにも支えてあげたい時に、私はどうして傍にいてあげられないんだろうって。初めて、日本へ帰りたいと思っちゃって』
ポロポロとあふれて止まらない涙を拭いながら懸命に言葉を紡げば、皆が背中や頭を優しく撫でてくれる。
中でもウヌは、ごめんと謝って。
EW「俺が不用意に恋しいかなんて聞いちゃったから…… そういう気持ちに、気付かせちゃったのかな」
『ううん、違うの。きっと本当はもう限界だったから。ウヌが聞いてくれた時、正直 救われたって思ったもん』
臆病で、自分自身のことに疎い私は、必死にその気持ちに蓋をしてたみたいだけれど。
今日だって、桜の舞う中で思い出すのはやはり故郷のことばかりだったし。
言葉にしなかっただけで、とっくにホームシックだったのだ。
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ゆゆ(プロフ) - しおんさん» コメントありがとうございます！テスト期間大変だと思いますが、この作品が少しでも癒しになれたら嬉しいです。これからもお楽しみ頂けますように！ (2021年7月16日 0時) (
レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - こんばんは！ほんとにこのお話が大好きで毎日更新楽しみにしてます！テスト期間の楽しみですほんとに！笑 (2021年7月13日 1時) (レス) id: 3cf46177b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - ちさん» お待たせしてしまいましたが、久しぶりに更新いたしました！楽しみにしていてくださって嬉しいです。これからも応援よろしくお願いいたします！ (2021年7月7日 10時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
ち - 更新楽しみにしています！ (2021年6月17日 23時) (レス) id: 072283b15e (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しいです。Twitterまで……！これからも応援お願いします。 (2021年5月25日 12時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2021年3月7日 0時
