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顔を上げて鏡を見れば、私の髪の一部分は 地毛の茶色がかった黒だけが取り残されていて。
テンオッパが何を意図しているのかは容易に理解できた。
髪を染めたのは、デビュー曲のコンセプトのためだった。
メンバーそれぞれが貰った自分の担当カラーを毛先に入れることになって、顎より少し下のラインから くっきりバイカラーになるように、皆で一緒に染めた髪の毛。
だけど彼の言うとおり、その部分は、私にはもう要らない。
TY「や…… お前、なんてことを言うんだよ……」
何かを考えるように黙りこむのを見て、もしかしたらその言葉が私を傷つけたのかもしれないと、皆がオロオロと焦り始めたけれど。
『……確かに。これ、最高の気分転換だよ、オッパ』
私が笑顔で放ったその言葉に、皆はさらに目を丸くして驚いた。
『実はさ、この毛先が視界に入る度に、ちょっと辛かったんだよね』
悲しいと、人は俯く。
俯くと視界に入る毛先に、私はずっと心を揺らしていて。
『ハサミ貸して！全部切る！』
TN「そうこなくっちゃ！」
JH「え、本当にいいの？後悔しない？」
『髪なんて嫌でものびるよ』
YT「まあ、確かに……？」
何かが吹っ切れた私は、思い切り右側にハサミを入れて。手探りで後ろ髪を手にかけようとしたところで、ヨンホオッパがそっと私を止める。
JN「……貸して。見えないでしょ？Aの明るい未来を願って俺にも切らせてよ」
『……！うん、お願い！』
YT「え、それ、俺も切りたいかも。Aが生まれ変わる記念じゃん」
TY「じゃあ、俺も」
TN「ほら、ジェヒョンも、切りなよ。スカッとするよ」
JH「うん…… A、良い？」
結局、その場にいた全員がハサミを手にして。
パラパラと、床に落ちて行く私の髪の毛。
バイバイ、紫。
誰かさんには似合わないと思われてたらしいけど、私はけっこう気に入ってたよ。
JH「わあ…… 短いのも、なんか……」
TN「かっわいい〜！A、すっごいかわいい！」
TY「やー、今せっかくジェヒョニが言おうとしてたのに」
YT「テンに先越されてやんの」
JH「や、俺は別に……」
『え〜、ジェヒョンは髪長い方が好き？』
JN「ジェヒョンはAなら何でも良いんだと思うけど？」
皆にからかわれて赤くなるジェヒョンが可愛くて。
『ジェヒョン、髪可愛くしてくれてありがと』
え、どちらかと言うとテンじゃない〜？なんて声に紛れて 更に赤くなる彼を見て、私の心はすっかり軽くなっていた。
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ゆゆ(プロフ) - しおんさん» コメントありがとうございます！テスト期間大変だと思いますが、この作品が少しでも癒しになれたら嬉しいです。これからもお楽しみ頂けますように！ (2021年7月16日 0時) (
レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - こんばんは！ほんとにこのお話が大好きで毎日更新楽しみにしてます！テスト期間の楽しみですほんとに！笑 (2021年7月13日 1時) (レス) id: 3cf46177b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - ちさん» お待たせしてしまいましたが、久しぶりに更新いたしました！楽しみにしていてくださって嬉しいです。これからも応援よろしくお願いいたします！ (2021年7月7日 10時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
ち - 更新楽しみにしています！ (2021年6月17日 23時) (レス) id: 072283b15e (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - はなさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しいです。Twitterまで……！これからも応援お願いします。 (2021年5月25日 12時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2021年3月7日 0時
