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温かい紅茶を身体に流し込んで、泣き疲れた身体を暖める。ほっと一息つけば、パパは急に覚悟を決めたような顔をして。
PP「その…… どうなんだ、ジェヒョンくんとは」
『ｺﾞﾌｯ』
突然の予想外な話題転換に、私は思わずむせる。
『え、いや、えっと…… 一応、真剣にお付き合いさせて頂いてて』
パパに彼氏の話なんてしたことがないし、なんか向こうも改まってるしで急に緊張に襲われてしどろもどろ。
これ以上何を話せっていうの？と焦りながらも、彼が人知れず私の両親を気に掛けてくれていたことを想って。
『……ジェヒョンは、私にとって本当の家族のような存在であろうとしてくれてるんだと思う』
そう断言できると、今日感じた。
私達は、ただの彼氏彼女でも番組のための仮想夫婦でもない。もっともっと本物に近い関係で。
PP「……それでも、彼と、本当の結婚はできないものなのか？」
なのに、パパのその言葉に、私は何も返せなかった。
PP「仕事のことも理解してるし、彼が本気でお前を想ってくれてるのも分かる。結婚できなくても、ふたりが幸せならそれで良いとも思う。
だけどな、A。家族かどうかって、思ったより大きな壁なんだ」
パパはいつだって、私を甘やかすのが担当で。
そんなパパの真剣な眼差しは本当に本気の時にだけ見せるものだと知っているから、私の心に特別強く訴えかけてくる。
PP「紙切れ一枚でもさ、何かあった時にはやっぱり物凄く大事なんだよ。それ出しとくだけで、相手が突然死にかけた時に、家族っていう権限で堂々と手術させてやれるんだ。この手で救ってやれるし、この手でしか救ってやれないんだよ」
今回のママのことでたくさんの手続きを一手に引き受けたらしいパパは、身を持って"家族"であることの意味を実感した場面が多くあったのだろう。
淡々と語るその口調が、余計に私の胸に響く。
ジェヒョンは、私のことも、私の家族のことも本当に大切に想ってくれていて。
限りなく本物の夫婦に、家族に近い存在なのに。
同じグループのメンバーとして夢を追う限り、きっと私達は、結婚なんてできない。
きっとパパもそれは理解してくれていて、夢も愛も諦められない娘でも寛容に受け入れてくれるけど。
だけどやっぱり、親だから。
安心して生涯を共にできる相手と、本当の結婚をして欲しいに決まっている。
それは、海外にひとりで身を置く娘を案じる父の、切なる願い。
PP「家族になるのは、難しいのか？」
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ゆゆ(プロフ) - 塩水さん» コメントありがとうございます！熱心に読んで頂いているのが伝わってきて、私の方が素晴らしい読者さまに届いて嬉しく思います。これからもご期待に応えられるよう頑張って更新するので、引き続きご愛読頂けると嬉しいです！ (2021年3月5日 17時) (
レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - お話を読み返すほど作品に対する熱情が伝わってきて、こんな素晴らしい作者さんが書く、素晴らしい作品に出会えてよかった、と思いました。初めてのコメントで拙い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただけると幸いです!長文失礼致しました! (2021年3月5日 17時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - こんばんは。いつも紅一点シリーズ楽しませて頂いております!その場や人の細やかな心情を表現する文章は勿論、紅一点という題材を元にK-POP界の様々な問題を取り上げてストーリーに練りこんだこの作品が大好きです! (2021年3月5日 17時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
なおてぃん(プロフ) - ゆゆさん» 禁句は笑いました（笑）これからもこのお話の中のジェヒョン達がどのように幸せを掴んでいくのか見守らせてください(^^)応援しています！！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: 600e5004d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - なおてぃんさん» 温かいコメントありがとうございます。さらに好きになっただなんて、一番の褒め言葉です……！正直私もジェってこんなに優しくない気もしますが(禁句)笑、このお話の中では彼女に出会って過ごす日々が彼をこうしたのだと思います。これからも応援よろしくお願いします！ (2021年2月22日 13時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2020年12月30日 1時
