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お互いの準備が整い、いよいよ顔合わせの瞬間。既にみんなが待っているチャペルに、後から私が入る。
重いドレスに引き摺られないように背筋を伸ばして、心もとない高いヒールでしっかりと床を掴んで。
チャペルの大きな扉をスタッフさんが開けてくれると、低く 厳かな音が響き渡った。
目の前が開けて、みんなが私を見て、その瞬間、その場の音が止む。
それなのに、ジェヒョンのいる祭壇の前まで 転ばないようにゆっくりと進む間、そこにいる人は誰ひとりとして音を立てず。
響くのは、私のヒールの鳴らす音だけ。
やだな、なんだか緊張しちゃうじゃない。
みんな、なんとか言ってよ。さっきまでみたいに騒いでくれたら良いのに。
歩き方だけに集中して、息の仕方も忘れそうになった頃、
『……どう、かな？』
私はやっとの思いで声を絞り出した。
どうか綺麗だと、言ってほしい。
お世辞でもそれだけで、私は救われるんだから。
恥ずかしさから逸らしていた視線を、覗き込むようにジェヒョンへ向けると、
JH「ごめん……」
彼の綺麗な白い頬に、ポロリと一筋の涙が落ちた。
JN「ジェヒョン……」
YT「泣くな〜 ジェヒョン」
ジェヒョンは、本当に泣かない。
大きな賞を貰っても、長く担当した番組が終わって感傷的になっても、ファンからの感動的なサプライズを受け取っても…… 本当に泣かない。
"好きな人の前では涙を見せないつもりだ" と普段からファンにも伝え、どんなことがあってもカメラの前では涙を堪えるのだ。
そんな彼が、ポロポロと泣いていて。
メンバーも驚き、駆け寄って囲むようにする。
みんなで肩を叩いてやっても 背中をさすってやっても、一向に泣き止まないので困り果てて、テヨンオッパが優しく私の背中を押して前に出した。
『ジェヒョナ…… 泣かないで？ ねえ、綺麗だって言ってよ』
あーあ、私達、ウギョル撮影の度に泣いていて。こんなんじゃ視聴者にも、メンバーにも、私達の関係がバレちゃうよ？
今日は私が慰める番だな、なんて思いながら腕を広げれば、彼は素直に飛び込んできて。
JH「A…… 綺麗だよ。本当に、世界でいちばん綺麗だ」
ぎゅっと私を抱き締めて、そう言ってくれた。
分かるよ、ジェヒョン。
私には、その胸に広がる切なさが、痛いほどに分かる。
メンバーの前でこんなに泣く彼を見るのはあの日以来＿＿＿＿私が、NCTデビュー準備組に合流すると、発表があった日以来だった。
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ゆゆ(プロフ) - ぴっぴ。さん» ありがとうございます！ジョングクくん、勝手にとってもカッコいい男前な方だとお見受けしているので…… そう言っていただけると嬉しいです。これからも二人の応援お願いします！ (2020年10月9日 21時) (
レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ。(プロフ) - ジョングク…最後のセリフはペンじゃなくても惚れます。すてきな作品をありがとうございます！ (2020年10月9日 14時) (レス) id: 6af44f4d13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます！素敵な言葉をかけていただいて嬉しいです。これからも楽しんでいただけるよう、頑張って更新します。是非最後までお付き合いください！ (2020年10月9日 10時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - ストーリーもジェヒョンとの関係性も最高です、これからも楽しみにしてます！ (2020年10月9日 0時) (レス) id: 1312bddf08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2020年10月8日 11時
