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悪魔の実の能力がわかった俺は、寝る時間を惜しんで街の景色を覚えた
半月で其を記憶に刻んだあと、また俺は山にこもった
弟を抱くときに傷つけたりしないように、母に供える花を潰してしまわないように、そのために能力の特訓をした
おじちゃんが来る日の朝方、漸く自分のやりたいように能力が使えるようになった
家に帰って荷物を詰める
父さんからの贈り物と写真を最後に詰めた
母さんがよく座っていたロッキングチェアに座ってゆらゆらと揺れる
ひとしきり父さんと母さんのことを思い出したあと立ち上がる
ゆっくりとすべての部屋を回った
最後に母さんの部屋の扉を開けた
微かに香る母さんの匂い
母さんが居たときと同じ景色が此処にはある
足りないのは母さんだけ
母さんが死んでから一度しかこの部屋に入ったことがなかったから懐かしくて、寂しくて涙が溢れた
鏡台の前に腰を下ろしてから引き出しを開けた
其処には父さんとのものだろうか
二つの指輪が入っていた
はめているところなんて見たことがなかったからてっきり、ないのかと思っていた
俺はその二つの指輪を握りしめる
とめどなく涙が溢れて、鏡台を濡らした
.
.
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鏡台で突っ伏していたときだ
おじちゃんが俺を迎えに来た
ガ「名前…、もう行くぞ」
俺は返事もせずに立ち上がり指輪をポケットに入れた
荷物を持っておじちゃんの後をついて家を出る
一度足を止めて、庭に咲いていたハイビスカスを4つ摘んだ
其を母さんの墓に供える
貴「父さん、母さん……ずっと、ずっと大好きだよ、、エースはきっと、俺が守るから、……守れたら、頑張ったね、って…いっぱい抱き締めて」
暖かい風が頬を撫でた
ガ「名前」
俺はゆっくりと歩き出した
「行ってこい！！」
父さんの声が聞こえた気がして振り返る、其処に2人の姿は無いのに、確かに居るような気がしたんだ
貴「いってきます！！」
そして俺はおじちゃんと弟と共に島を出た
.
.
.
用意された部屋で、持ってきた写真を見ていたときだ
おじちゃんが部屋にきた
俺の手元にある指輪と、写真に首をかしげる
ガ「…？何を見とるんだ」
そう言っておじちゃんは写真を覗き込んできた
おじちゃんは驚いた顔をしたが、すぐに部屋を出ていった
。
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yozakura - すいませんガチで泣きました(泣)良い話ですね (2020年5月1日 8時) (
レス) id: c24485d68c (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - さーちゃんさん» 読んでいただきありがとうございます！！名前変換ができるようにしているんですが…、私の端末では変換できるのですが、名前を入力してもできないですかね？(涙)教えてくださりありがとうございます！頑張ります！！ (2019年9月29日 12時) (レス) id: 9854bed933 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 名前変換ができてないです。変換されてないページは､最初から最後までの話の中の"名前"を使う時全部です｡変換する場合は､かっこをつけないと変換できないです…生意気ですみません!お話は､物凄く良くて号泣しました｡とても良い作品です!更新頑張って下さい！ (2019年9月29日 11時) (レス) id: 577dc20b2d (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - ユウさん» 読んでくださり、ありがとうございます！！！そう言ってもらえて嬉しい限りです(涙)私も書きながら泣きました()ありがとうございます、頑張ります！！！ (2019年9月16日 18時) (レス) id: 9854bed933 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - めっちゃ感動しました。本気で泣きそうになりました...。こんな文章を書けるなんて凄いです！尊敬です！更新頑張ってください！！ (2019年9月16日 17時) (レス) id: ed90e02b61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2019年9月13日 1時
