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そうしていると、ピエロのような男が向かってきている
俺のことが見えてるようだ
切られた目は、痛くて開けられない
狭くなった視界の中で、ピエロを見てから、俺はそいつに向かって吠え散らかした
ピ「御前、…大丈夫か？」
そう言ったピエロは吠える俺を気にとめることなく、来ていたハートのハートのシャツを引きちぎって俺の血を拭いた
ピ「死んだらこんな犬に会うのか…」
ピエロは俺の血が止まるまで、ずっとそばにいた
死んでいる筈なのに暖かい手で俺の頭を撫でてくれる
思わず俺はピエロの手に頭を押し付けた
ピ「…初めとは大違いだな」
そう言ってわしゃわしゃと雑に頭をなでたあと「もう行くか」なんて言って洞窟の方へ行こうとしたもんだから、俺はそいつの黒いコートに噛みついた
ちょっと引っ張ってやればそいつは転けて「何すんだ！！」とか言ってるけど、こんな良い奴を冥界に行かせるわけにはいかない
噛みついたコートを引っ張り続けているとピエロは諦めたのか
ピ「わかった、わかった！！行かなきゃ良いんだろ！？」
と、洞窟から踵を返した
良かった、遠くなっていく背中を見つめる
途中で何回も転けてるあいつ
転けただけで此処に来たのか？
それなら尚更、帰して正解だな
そんな風に考えていればいつの間にか視界は暗闇に包まれた
ゆっくりと目を開ければ右目に痛みが走り慌てて手で抑えた
ゆっくりと起き上がれば何かが近くに落ちた
千切られたハートのシャツと黒い羽
痛いにも関わらず俺は小さく笑みを漏らしたあと、そのシャツの切れ端をポケットに入れてダダンたちのいる部屋に向かった
そのあとは大変で、ダダンはわーわー騒ぎながら手当てをしてくれた
起きてきたエースも驚いていたけど、俺は気分が良かった
揺れる尻尾を触るエースの頭を撫でてから俺達は今日も山に向かった
.
.
.
それから三年
あの日切られた目は見えなくなったけど、傷跡が格好良くて気に入ってる
今日はじいちゃん(そう呼べと言われた)が、男の子を連れてやって来た
彼はルフィと言うらしい
本当の孫なんだって
ルフィは此処に来てから毎日エースを追い掛けている
俺はそんなルフィを見守っていた
エースからの酷い仕打ちに心折れることはなく毎日、毎日
助ける俺の身にもなってくれ
。
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yozakura - すいませんガチで泣きました(泣)良い話ですね (2020年5月1日 8時) (
レス) id: c24485d68c (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - さーちゃんさん» 読んでいただきありがとうございます！！名前変換ができるようにしているんですが…、私の端末では変換できるのですが、名前を入力してもできないですかね？(涙)教えてくださりありがとうございます！頑張ります！！ (2019年9月29日 12時) (レス) id: 9854bed933 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 名前変換ができてないです。変換されてないページは､最初から最後までの話の中の"名前"を使う時全部です｡変換する場合は､かっこをつけないと変換できないです…生意気ですみません!お話は､物凄く良くて号泣しました｡とても良い作品です!更新頑張って下さい！ (2019年9月29日 11時) (レス) id: 577dc20b2d (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - ユウさん» 読んでくださり、ありがとうございます！！！そう言ってもらえて嬉しい限りです(涙)私も書きながら泣きました()ありがとうございます、頑張ります！！！ (2019年9月16日 18時) (レス) id: 9854bed933 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - めっちゃ感動しました。本気で泣きそうになりました...。こんな文章を書けるなんて凄いです！尊敬です！更新頑張ってください！！ (2019年9月16日 17時) (レス) id: ed90e02b61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2019年9月13日 1時
