終幕「失われた時を求めて」 ページ50
嗚呼、矢張り辿り着かれてしまった。
「思った通り、君の仕業か。記録を書き換える異能者、マルセル・プルースト」
ええ、そうですよ。
私は単に、私の愛した人と私を愛してくれた人に、幸せになって欲しかっただけなのですがねぇ。
「でも、それでは私の友人が不幸になってしまう」
……どうせ、私の作り上げた世界を壊すために来たのでしょう？
「そうするしか、私に出来ることはないからね」
ふふふ……確かに、私が何を書こうと、貴方は触れただけでその可能性を消してしまう。
私が記録を書き換える異能を……アカシックレコードさえも書き換えられるとしても、貴方だけは置いてけぼり。
「どんな力でも、異能である以上私には干渉できない」
残念です。貴方が織田くんと一緒に探偵社で働く可能性を書いていたけれど、此れは燃やすとしましょう。
「……！」
どうせ、貴方には無意味だ。
貴方と織田くんが平和に暮らせる世界なんて、貴方が貴方である限り実現しないのだから。
「待ってくれ、それを！」
……あーあ、触れてしまいましたか……
＊
私は、あの異能空間から弾き飛ばされてきたようです。私が世界を書き換え始める前の、小さな地下室に戻ってきていました。落ち着きますねぇ、此処。
私、マルセル・プルーストの異能「失われた時を求めて」は、記憶と記録を覗き見る異能。その記録に関連するものがあれば、記録、或いは記憶を書き換える事も可能です。
私は「この世界」に関連する物体である「私自身」を媒介として、世界そのものを書き換えていました。
とんだ邪魔が入って、やり直しになってしまいましたね……
また、書き始めるとしましょうか。
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Unknown X - ありがとうございます♪楽しみにしてますね♪ (2018年11月18日 20時) (
レス) id: 10e952ee54 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - Unknown Xさん» こちらはもうお話が一杯なので続編のほうに書くことになりますが、よろしいでしょうか？ (2018年11月14日 17時) (レス) id: acfd73fd70 (このIDを非表示/違反報告)
Unknown X - リクエストいいですか？谷川俊太郎さんをお願いしたいのですが… (2018年11月14日 16時) (レス) id: 10e952ee54 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - イツキ108さん» わかりました！構成の都合上、続編にて書かせて頂くことになりますが、ご了承ください。 (2018年9月18日 18時) (レス) id: 1feef1598f (このIDを非表示/違反報告)
イツキ108(プロフ) - キューブさん» 返信遅れてすみません。ありがとうございます！リクエストで、萩原朔太郎先生で,芥川さんと登場させて頂けないでしょうか...?異能は出来れば敦君に似た獣化系でよろしくお願いいたします。わがままですみません....! (2018年9月17日 23時) (レス) id: 4a38a1604c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キューブ | 作者ホームページ：
作成日時：2018年7月4日 22時
