アートな一日 ページ8
ミンハオと私の関係は他とはちょっと違う。他のスタッフさんとは関わり方が少し違うというか。
理由は簡単
彼と感性がよく合うから。
彼の好きな本、好きな絵、そんなスピリチュアルなもの？の感性が何故だかよく合う。だからスタッフとアーティストの関係を超えてなんだか友達に近いのが今の関係。
「ねぇ、Aヌナ。一昨日貸したあの本はどうだった？読んだ？」
『あの作品読んだよ、あれは主人公より相手役の子の心情変化がよかったね』
「わかる！？、そこなんだよ俺もよかったって思ったの」
と、こんな感じで本を貸し借りしたり一緒に美術館まで行けちゃう仲になっている。(なかなか機会はないし二人だけってことは流石にないけど)
定期的に彼の送迎車を担当するとそれはまぁかなりの高確率でミンハオが喋ってくれるもんだから他のメンバーもびっくりする。
ミンギュにはこの前「ミンハオはヌナといるときだけめっちゃ饒舌なんだよ、」って告げ口してきて笑ってしまった。
そんな話してるかな、と。
今日も宿舎までの送迎中にいろいろ話をしてもうビルの前。
(今日もまぁ、よく話せたな。楽しかった、)
そう思って声をかける。
『私、ハオと出会ってなかったらこんな自分の感性に合う人なんていないと思ってた。いつもパフォーマンス以外でも私を驚かせてくれてありがとう。』
ちょっとした感謝の表明のつもりだった。
「ほんとにそれは僕の方が言いたいぐらいだよ。僕がアイドルを目指してなくてAに出会えたんだとすれば僕は真っ先に、誰よりも先に君を口説くだろうと強く思うよ。今日もありがとう。誰よりの感謝を君に。」
こんなに私が彼に驚かされたのはこれが初めてで。
「反応可愛いね、」
って。
(この口説き文句で落ちない人誰か教えてほしい…)
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作者名：ちゃな | 作成日時：2020年12月30日 1時
