03-懐かしいその顔を見つけたならば*JJ ページ3
JJ「で、Aはどこにいるの？」
逃げ腰の沙耶を捕まえて近くのベンチに座らせた。
女の子にはさっきのi-podを渡して見張っていてもらうことに。
たったそれだけで大人しくそれを見ているのは女の子だから？それとも？？
沙耶「・・・ユチョ兄さんが知ってます。」
JJ「ユチョンに会ったの？」
沙耶「聞いてないんですか？」
俺を見つめてちょっとだけ笑った。
沙耶「・・・どうするつもりだったのかな？」
JJ「・・・え？」
沙耶「もし、今日私が兄さんに会わなければユチョ兄さんは言わなかった？」
JJ「・・・・」
沙耶「それとも。言えなかった？」
どうするかなんて。
俺にはわかる。
たぶん俺には言わないけど、あいつには言ってあげたくなるだろ？
この顔を見て言わずにはいられない。
そう思いながら女の子を見る。
JJ「沙耶、あの子は・・・・誰の子？」
沙耶「Aの子。」
JJ「父親は？」
沙耶「いない。私は聞いていないから知らない。」
JJ「聞いてない？」
沙耶「・・・兄さん。私がこの子を愛するのにAの子って以外の理由はいらないのよ。」
俯いていた顔を上げて俺を見つめた。
沙耶「兄さんもそうじゃなくて？その人だ、ってだけで愛してしまうんじゃない？」
その言葉が俺を打ち抜く。
沙耶「そのことに縛られてしまっても、それでも止められないでしょ？」
JJ「沙耶・・・、それは。」
沙耶「私にはそういう人がいる。きっと兄さんもそう。だからこれ以上わからないことを知りたがらないで。Aは父親の名前は言わない、そう言ってるから。」
JJ「それだけで、その言葉だけで、俺が、俺達が何も知らないことがいい事なのか？」
沙耶「・・・それがいい事なのかどうかは私にはわからない。私が、私達が願うのはこの子が幸せになることだけ。」
JJ「・・・」
沙耶の携帯が小さく震えた。確認をして立ち上がる。
沙耶「もう、行かなきゃ。兄さん、会えてよかった。さよなら。・・・ミー、そろそろ行こう。皆待ってるよ？このお兄さんにありがとして？」
女の子にi-podを持たせて背中を押す。
にこりとした女の子は俺にi-podを差し出した。
ミー「ありがとです。ミーちゃん、もう行かないと。サト君とヒデ君が待ってるの。」
JJ「そ・・・っか。わかった。ミーちゃん。俺の名前はジェジュン。最後に覚えて。」
ミー「・・ぜ・・・ず？じぇ・・・ず？」
頭を撫でると、はにかんだ笑顔で俺を見上げた。
あぁ・・・この顔は。
懐かしいこの顔は。
04-小さなその手をとることができないのに出会ってしまったね*JJ→←02-キラキラがキラキラなのでついでに俺がキラキラ*JJ
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しんち(プロフ) - のこさん» ありがとうございます。なかなか更新できず・・頑張ります。 (2018年12月8日 22時) (
レス) id: b9b1b5a8d9 (このIDを非表示/違反報告)
のこ(プロフ) - お久しぶりの更新、嬉しいです！…読めば又切なさが蘇ってきて、ちと辛くもあるのですが… (2018年12月8日 21時) (レス) id: 72bf88ec29 (このIDを非表示/違反報告)
しんち(プロフ) - 嫁さん» こちらこそありがとうございます。蛇足な話なのにそんな風にいっていただけると。もう少しなのでご愛顧のほどを。 (2017年4月11日 0時) (レス) id: c77ad45416 (このIDを非表示/違反報告)
嫁(プロフ) - 更新ありがとうございます。切ない恋も人生ですね。簡単にはいかないから人生なのかもと思っています。 (2017年4月8日 16時) (レス) id: cc86b7eb97 (このIDを非表示/違反報告)
しんち(プロフ) - 嫁さん» ありがとうございます。いつか。わかってもらえるとうれしいなぁ。と私も思ってます。同じ気持ちでいていただいてすごくうれしいです。 (2016年6月25日 23時) (レス) id: c77ad45416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しんち | 作成日時：2013年11月22日 1時
