拝啓ニャル様、私を面白半分でヤバイとこに転生(二度目)させないでくれませんか！！？【名探偵コナン】 (ページ38)

今日:9 hit、昨日:15 hit、合計:77,760 hit

・ページ38

それからしばらくの間、私はどうにかして気の毒なことになりかねない犯人に忠告をしようと思ったが、私が振り向いて追いかけようとすると逃げるし、毎日手紙と写真は送ってくる癖に盗聴機は仕掛けてこなかった。

…まぁきっと、初日で私が盗聴機を壊しちゃったから意味がないと思われたんだろうけど。

そして、もういっそ警察に通報しようかと悩み始めた日の夜。

薄暗い路地に入った途端、相手の歩くスピードがいつもより早まった。
不思議に思いつつ、まぁ忠告できるしいいか、と思いつつくるりと振り返ると、そこそこ顔の良い…おそらくAPP14くらいの、見覚えのある男がいた。

『…あなたがここ最近私をストーカーしてきていたんですね。
…悲しいです、良い常連さんだと思っていたんですがね、東郷隼斗さん。』

東郷「ストーカー？やだなぁ、詩織。
君だって僕のことが好きだよね？僕の名前を覚えてくれてるし！」

『…申し訳ありませんが、それはあなたの勘違いです。
長いこと私のお店に来てくれている常連さんで、名前を覚えている方は他にもいます。
申し訳ないですが、私はあなたにそう言った感情は抱いていません。
それと、一つだけ忠告させていただきます。…このままではあなたは、無惨な死に方をしますよ。私のストーカーは今日でやめておいた方が身のためです。』

東郷「…僕にそう言えって、誰かに脅されてるの？」

『…え？』

東郷「誰なの！？君にそんなことを吹き込んだのは！」

ぎり、と肩を捕まれて思わず顔をしかめる。

『誰からの指示でもありません、これは私の意思です。』

東郷「それも嘘でしょ？君が僕のことを嫌うわけないもんね」

そう言って笑みを浮かべながら私を押し倒そうとしてくる。

『…！』

相手の方からダイスの音がする。
…きっと、私のSIZとの対抗に成功したのだろう。
そのせいで私にぐっ、と力が込められて思わずよろめいた。