序章〜狂気の訪れ〜 ページ3
正直、こんなことは予想してはいなかった。
なにせこの場所、SANトラップがとても多い……。
正直、この事件に巻き込まれた時点で、ショゴスを見て失敗→最大値を出したら永久発狂(要するにSAN値が20)だったのに、いまや6くらいしかないからねあはは。
え?不定の狂気?あぁ、それならさっき1d10の7引いたせいで片耳が聞こえないよ。
はぁ、ホントについてない。
…っていうか、今、ショゴスの事を考えてたからか、あのショゴス特有のテケリ・リっていう鳴き声が聞こえた気が…。
…き、気のせいだよね、うん。
ちらりと横にいる親友のあかりを見ると、あかりも少し嫌そうな顔をしていた。
…あ、あれ??これ、まさか…
そんなことを考えていれば、目の前にあった曲がり角から嫌と言うほど見てきた、玉虫色で黒色の粘性の生き物(メタ知識で言えばショゴス)が現れた。
あっまずい、これはSANチェック…
[ショゴスを目撃したことによる
SAN値チェック 1d6/1d20
(6)→61失敗 減少値1d20→17
永久的発狂 ]
そんな風に表示された目の前に浮かぶメッセージに絶望しながら、私は視界が暗転していくのを感じた。
…そして、私の体が冷たい床に倒れる直前に聞こえたのは、
あかり「…どうしたの…?ね、ねぇ…詩織ちゃん…?返事してよ……詩織ちゃんっ…!」
そんな風に私を呼ぶ親友の、悲痛な叫びだった。
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作者名:雪白 紺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/YukishiroKon/
作成日時:2019年7月23日 19時