幸せのかたち4

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流星side






″夜、ダンスの練習付き合ってくれへん？″






映画の撮影が終わって家に帰る車の中



ふっと光った携帯の画面を見ればシゲから1件のメール。




正直、疲れてたし、



ココ最近心臓の調子が悪かった





というのは、


俺は小さい頃、入院するほどの大きな熱病にかかって、

そんときに心臓の合併症を起こして。




小さい頃は、運動が制限されとったり、ましてやダンスなんてできるわけもなかった。



でも、運動ができひんくて悔しかった俺はテレビで見たジャニーズのダンスを見て、



俺もやりたい)



気づいたら親に直談判しとって。




Jrの頃は何度も発作を起こして
しげとか、神ちゃんとかにほんま迷惑かけたし、怖い思いもさせてもうたけど、


デビューしてからは落ち着いとったのに、。







・




耳の奥でどくどくと早い鼓動が聞こえる、この嫌な感じはいつまで経っても慣れへんくて


誤魔化すようにイヤホンの中の音量をあげる






普通やったらこんな状態で行ったらあかん。


そんなんわかってた。





でも、しげが誘ってくるなんて珍しくて、



誘いは断れないタイプの俺は、





″ええな。やろう！″





いつのまにか送信ボタンに手がかかっていた









ふぅ、はぁっ、はっ、、、






一向に収まらない心臓の動きに不安が募るけど


そっとポケットに血管拡張薬を忍ばせ、
マネさんにスタジオに向かうようお願いした




スタジオに着くとしげはいつものジャージ姿でデモの動画を見とって。




重「あっ、流星！来てくれてありがとーなー。」



俺に気づくとニコニコの笑顔で近づいてくる




頑張って踊らな。



いざ練習し始めると俺はダンスにのめり込んでいた









どくどくどくどくどくどく



ふっ、はっ、はぁ、ひっ、ふっふっ、




やばっ、ちょっと痛いねんけど、




踊り始めてから数十分しか経ってへんのに、もう息ができひんくなってて。




「ちょ、みず、買ってくる、」





水飲めばよくなるかななってアホな考えを信じて、

不思議そうな顔をしてるシゲを置いてスタジオを出る








その瞬間、


ズキッ



って音が聞こえてきそうなほどの痛み





いったっ、、はっ、




うぅっ、、これ、あかんわ、、、







…っ、しげ、




震える手で携帯をいじって、しげに電話をかけれた、


と思う




そこで俺の意識は飛んでいた。

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