幸せのかたち4

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淳太side






インターホンを鳴らすと、応答もなしに空いたドア






いや、殺人犯とかだったらどーすんねん






喉まで出かかったツッコミは


少し空いたドアから見えた照史の顔を見た瞬間、
吹っ飛んで。









真っ赤な顔をして、今にも膝から崩れ落ちるんちゃうんかってくらいフラフラな照史に




淳「…あほか」




俺にしては珍しく、なんもおもろないツッコミが口から出とった。笑







意識があるんかないんか、、

ゆらゆらしとった照史の目が俺を捉えた瞬間、


ふっ、と力が抜けたように頬を伝う涙は照史の不安定さを物語って。









こりゃあかん、








半ば強引に照史の体を抱え、中へ入ると







テーブルの上には乱雑に置かれた空のビール缶






とりあえずなんも触れんと、照史をソファに座らせて零れる涙を拭いてやる








照「…なに、しにきたん？、ご飯行けへんって、言うた、よ？」




泣いてるくせにまだ隠しよるこいつは、ほんまあほ





淳「うん。知っとるよ。笑


なんか虫の知らせがしてん。照史が俺をよんでるって。笑」




照「…なっ、…」









淳「こんな飲んで、どしたんよ」




ソファに丸くなっとった照史が、すくっと立ち上がったと思ったら

さっとビールの缶を隠そうとするから






やっぱり触れられたくないんやろう


それか、


なんでこうなってるか自分でもわからへんのか。







照「……ふっ、んんっ、泣」




淳「なんで泣くよー。嫌なことでもあったん？」




照「…っ、ちがっ、、」




淳「…わからへん？」




照 ｺｸｯ









無理に聞き出すのもあかんな、思って







買い出しにでも行こうかなって腰をあげかけたら



強い力で押し戻された




見ると照史の手がしっかり俺の服を掴んどって。









淳「、ごめんごめん。どこもいかへんよ。」









何年かに1回くる、照史の心が崩れてしまう日





こうなるときはだいたい突然で。






きっと今回も、





深い理由はないんやろう。








ちょっと疲れちゃった、だけやねん。

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