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「ゎ、神ちゃん？どした？」
神「……ないっ、ないっ、っ、」
「神ちゃん、落ち着いてや〜？なにがないの？」
夢の続きが頭ん中に流れているのか
体を起こした神ちゃんはパニック状態になっとって、
瞳は俺らを映してへんし、
神「ど、しよ、……ない、っ、」
大きい声を出したと思ったら急に涙声になるから、
その肩を優しく抱いて落ち着かせる。
「大丈夫、神ちゃん、よぉし、よし、」
神「……ぁっ、ひ、っ、ぅ、っ、泣」
照「神ちゃんパニックなっとるなぁ」
「おん、どないしたらええ？」
情緒が大変なことになってもうてる神ちゃんの対応に
さすがの俺も困ってれば
信号に引っかかって止まったのを見計らって
振り返った照史が、神ちゃんの頭を撫でる。
照「あら、もんち、おはようさん、
わかる？照史とはまちゃんおんで」
神「…………ん、
あき、と、はま、ちゃ、
……おはよう、」
照「うん、おはよう。夢見てたん？」
神「…………ぁっ、ほん、っ、ほんは、どこ、」
照史と話せば不思議なことに
すぐに落ち着いた神ちゃんは
ぼーっと考えたあとキョロキョロと首を動かす
照「ほん？なんの本やろ」
神「……だい、ほんっ、！
怒られる！？っ、おれ、っ、」
照「ぁ、台本か！(小声)」
「神ちゃん落ち着こう、落ち着くよ〜」
台本がない、
と再び焦り始めた神ちゃんの手をぎゅっと握って
体をもホールド。
とりあえずお話は照史に任せよう。
さっきすぐに落ち着かせたんさすがやったしな。
ほんなら照史が小さく呟いた。
照「そっか、台本が今は大事なもん、ってわけか」
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作者名：きりまる | 作成日時：2022年8月31日 23時
