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車に乗ってだいぶ時間がたった頃
すっかり眠りに入っていた神ちゃんに安心して、
運転してくれてる照史と雑談をしてたんやけど
照「……ん、?もんち起きた?」
「えっ、……いや、寝とるで」
照「ぁ、ほんま?声聞こえへんかった?」
「うそやん」
そんな照史の発言で改めて神ちゃんの姿を見守ってれば、
うぅ、っと小さく唸る声が聞こえて。
徐々にその声は大きく、そして段々と言葉になっていった。
『……っぅーっ、ぁあ!あか、んっっ!』
「……ゎ、びっくしたぁ、
神ちゃーん、大丈夫〜?」
照「崇裕、もんち寝てるん?それとも起きたん?」
「いや、まって、んー、寝とる、うん」
『ぁぁっ、!だい、……ほ、だ、!』
悪夢でも見てるんか、途切れ途切れに言葉を放つ神ちゃん
こんなにはっきり喋ってるのに寝てるのが怖いとこ。
さっき拭いた額には再び汗がにじみでてきて
目つぶってるのに焦ったような表情をしてるから
可愛そうで。
照「たかひろ、起こそう、嫌な夢見とるんやわ」
「わかった。
……神ちゃ〜ん、神ちゃん、ぁーぁー、ごめんなぁ、」
優しく肩を揺すって汗で張り付いた前髪を避ける
ほんならすぐにパシッと目を開けて
何回か瞬きをした後、
急にばっと起き上がった。
そして
神「……はっ!どこっ、!どこ、やったんっ!」
大きな声で叫んだもんやから、俺も照史もびっくりやった
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作者名:きりまる | 作成日時:2022年8月31日 23時