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叫んだ彼は苦しい苦しい表情をしとって。










「んーん、これ以上は危険やねんて
熱出とるし、顔色も悪いんよ」









「はなしてっ、!できる、できるおれ、

やりたいの、っ、」











照「しげ、おいで。

わかっとる、わかっとるよ、」









「じゃぁ、じゃあ、出てってっ、!

…おれ、やりたいねんってっ、!」







絞り出る声は震えてるのが痛々しい。












しげは″準備″を大切にしとる人やから


たぶん自分の中でまだ準備が完了してないんやろうな。







だから体を動かしてないと不安に襲われてしまう。






そんな彼の気持ちもわかるけど、



やっぱりこのままほっとくなんてできひんし。















照「わかっとる、わかっとる、
でもな、1回くらい休んだってバチ当たらへんよ。」











「……あかん、あかんのっ、おれ、
がんばりたいっ、」










照「頑張っとるの、しげは頑張ってる、
頑張りすぎてるんよ、」












「こんなんじゃ、勝てへんっ!、」










崇「……しげちゃんは今不安やねんな、。
それだけ向き合っとるんよな、」









「………っ、」










その時






まるで迫ってくる何かから逃げるように






どんどん俺らから離れていくしげは







途中で力尽きて床に崩れ落ちた。











「……ぅっ、っ、ぅっ、、」









「……しーげ、こっちきて、

頑張りたい気持ちが今苦しいになってんねやろ?

そんな状態でやってももっと苦しいだけなんやない?」












床に手を着いて肩を震わすしげに

今すぐ駆け寄りたいけど、

また跳ね返されそうで。







彼の方からこっちに頼ってくれるのを待つ













「俺はお前が本気で戦ってんのみたいんよ

やから今ここで体壊して欲しくないねん


せめて、俺らと居る時は休める場所を作ってもええんやないの?」













もう体調的に厳しいのは自分でもわかってるはず。






やけどやらな不安で押しつぶされそうやからやりたい。










そんな葛藤と戦ってるであろう、



拳をぐっ、と握って床に叩きつけてるしげ











その様子を何も言わんと見守ってたら




小さく震えた声が照史を呼んだ。

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作者名:きりまる | 作成日時:2022年8月31日 23時

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