幸せのかたち14 (ページ26)

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「ぁ、照史おかえり。そうやねん、珍しいよな。
気づいたら寝落ちしてん」

照「珍しいな、頑張って覚えてるんやろうな」

そっと台本を彼の手から抜き取って
テーブルに置いてあげる照史

重「おれとりゅうせーメイクいってくる」

「いってら〜、」

照史と俺だけになった楽屋はまた空気が変わって、

照「淳太くん大変やなこれ(笑)」

「まあな(笑)でも俺メイクとかせんでもいけるから」

照「さすが。
この子は……ん、メイク終わってそうやね。」

お互いちょこっと話したあとは
それぞれ自分の世界に入る。

そんな空気が一変したのは割とすぐのことだった。

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「……ぅぇっ、げぽっ、」

「、ん、ぉわ、やばいやばい、照史袋かゴミ箱とって！」

照「ん？あら、吐いちゃった？
……ゴミ箱、あったわ、」

なんの前触れもなく、

まああったとすれば俺の肩の重みがなくなったこと
くらいやねんけど、

嘔吐くとかもほぼなしにばぁっと吐いてしまった神ちゃん

本人も予期してへんかったのか、
手も服も嘔吐物で汚れてしもうて

神「……っ、んぇっ、げぇっ、」

「もんち、ここ出しちゃい、苦しいやろ」

照史がゴミ箱を宛てがうと
再びボタボタと吐き出してしまった。