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「……ご、ごめん、あの、っ、」







「……ここ、苦しいん?」








「いゃ、ぁ、……ちょっと、、でも、なおる、」









「俺の事気にしてるんやったら要らん心配やからな。」










なんともめんどくさい俺に

にこっと微笑む彼は寝起きやのにかっこいい。





けどそんな彼の優しさに触れれば




ずっと張り詰めてた糸が切れて、


我慢してた動悸が暴れだす。













「……、っ、はぁっ、っ、ふぅっ、」










「ん、苦しいな、

大丈夫大丈夫。俺がおるやろ。」










「……しんぞう、どきどきっ、いや、」











「そっかそっか。それは嫌やなぁ?

焦らんでええから、ゆっくり息するんよ」










俺の心臓に手を当てて一緒にさすってくれる彼。







かみちゃんだいじょうぶ。





そんな在り来りな言葉も

シゲが言えば俺にとって魔法の言葉で。









苦しかった胸も呼吸も彼に包まれてると


嘘のように楽になってくる。











「……久々やし、疲れたよな。
今日もよう頑張ったな。」











その言葉をぼんやりと聞いたあと

気づけばいつの間にか記憶がなくなっていた。









重岡side








夢の中と現実とをさまよってる感覚、





そんな曖昧な頭の中で、彼の身動ぎする音は
はっきりと聞こえた。







枕元の灯りをつけると
びっくりしたように目を見開いて

俺と目が合えば


顔を背けて隠そうとする神ちゃん。




でもその一瞬で見えた表情は、

発作が起きる時の苦しそうな顔









未だに素直になってくれない神ちゃんの体を
半ば強引に抱き寄せた。








最近は落ち着いてたからこうやって、
くっつくことも少なくなっててんけど、

あかんときはくっつく以外の方法おれ、知らんからさ







「ここ、苦しいん?嫌な感じしとる?」







「……っふ、ふぅ、はぁっ、っ、」








「大丈夫大丈夫。ゆっくり息するんよ」








服の胸の当たりをぎゅっと握ってるから
その上から優しく手を重ねて撫でる






赤ちゃんみたいな優しい匂いがする彼は
俺の体に精一杯顔を埋めて

俺の匂いを感じようとしてんのがわかって。










そんな彼の頭を規則正しく撫でてたら

フゥフゥ言うてた
荒い呼吸は穏やかな寝息へと変わった。








「久々やし、疲れたよな。
今日もよう頑張ったな。」









聞こえてないかもしれへんけど
頑張ったこの子を褒めてやって、








……おっしゃ、あと3時間、しっかり寝よ




ちょっとした達成感を味わいながら

俺も眠りについた。




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きりまる(プロフ) - うちゅう様コメントありがとうございます!楽しんで頂けたら幸いです☺︎ (2022年8月22日 15時) (レス) id: e2c0ca874d (このIDを非表示/違反報告)
うちゅう(プロフ) - tomorrowとfuturity、大好きでつい最近読み返したところだったので、続編すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年8月8日 0時) (レス) @page10 id: a184c6c103 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりまる | 作成日時:2022年7月24日 19時

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