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中間side
ドラマ撮影に、ドームリハ、
雑誌のインタビューに冠番組の収録、
たぶん、
今までで1番忙しいと言っても過言ではないくらい
ギシギシのスケジュール
そんな彼は最近ずっとドラマの撮影場所にいて、
なかなか会ってへんかった。
そんな中始まったドームツアー初日。
正直、つめつめ過ぎて不安やったけど
ファンの方や、スタッフさんのおかげもあって、
間違いなく大成功で進んでて、
いざ最後の挨拶。
しげが言葉に詰まったと思ったら
ビジョンにうつされた顔は、真っ赤な目と
真っ赤な鼻
あ、こいつ泣きそうなんやなって一瞬でわかる顔
ほんなら案の定。
しかも泣く理由が、
″俺らが楽しそうな顔しとるから″
っていうのがまた彼らしかった。
・
楽屋へ戻れば、
力尽きたようにぽすんとソファに座ってるしげ
額に冷たいペットボトルを当ててやれば
弾かれたように俺を見る
「なに、出し切って疲れたん」
「……いや、」
「ならどしたん、
……ん、おまえ、熱ある?」
ふと触れた首筋が熱すぎて、
聞けば、彼の首がこくんと倒れる
「わ、まじか、ようやれたなほんま」
「でもなぁ、楽しすぎて、そんなん忘れてたわぁ、」
「ほんで今動かれへんってわけな」
「……へへ、ご名答、」
思い出したかのように体に現れる不調
こいつはいっつもそうやから気づいた時にはへばってる
″だいじょうぶやからシャワーいってくればぁ?″
なんてほわほわ言うけど、
なんかほっとかれへん俺は結局、
こいつの着替えまで手伝って、
同じ送迎車でホテルまで帰った。
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作者名:きりまる | 作成日時:2022年6月19日 21時