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びしょびしょなのんちゃんをバスタオルで包んで

抱っこで脱衣所に移動








だいじょうぶ、だいじょうぶ、

ってひたすら励ましながらなんとか服を着せて








うん、丁度いいサイズ。











「よし、ごめんな?もう1回動くで?」









「。っ、ふぅ、っ、っ、ぅ、」









「んしょ、

のんちゃんお水飲もう、息苦しいやろ?」











リビングのソファに座らせて

コップにストローをさした水を飲ませる








「……っ、ぅ、っ、」









「な〜かんの(笑)
しんどいやろうけど、俺おるから」








涙が止まらへんのんちゃんの目を優しく拭って。


ストローを加えてることを確認した俺は



ゆっくり飲んでてなってのんちゃんに告げて

浴室を綺麗にしに行った。














けど。











「あれ、全然飲んでないやん、」








「………も、いらんっ、」








ソファで俯くのんちゃんは
口をぎゅっと結んで飲みたくない顔をしとった。









「いらんの〜?脱水怖いからもうちょっと飲んで欲しいなぁ」









「…………いやぁ、」









「ん〜のんちゃん、

お水飲まんとまた病院行かなあかんくなるよ?

吐いちゃっても大丈夫やから、ね?」









「……んーっ、」







「ちょっとだけ、ね?」









「…………ゴクッ、」









「お、偉い!

……ふふ、病院嫌いなの知っとるからねごめんよ(笑)」











渋々水飲んでくれたのんちゃんは

神ちゃんずるいって顔してる






でもほんま脱水は舐めたらあかんからさ。










「お、偉いなぁ全部飲めた」









「……病院、いかへん、」









「ふふ、わかっとるよ(笑)」







涙目なことには変わりないけど、
吐きそうな感じはせえへんかったから


袋を脇において、
なにかできることをしておこうと立ち上がる











「……のんちゃーん、なんか食べる?
まだ無理かな?ちょっとスープ的なん作ってたんやけど」





「…………だいじょうぶ、」









「ん、おっけおっけ。
食べれそうな時に食べよっか。

ほんなら〜でも水は絶対必要やしなぁ
もっと買っといたほうがええかな」









なにかと心配性な俺は
なんかしてないと気がすまんくて。



リビングとキッチンと洗面所を行ったり来たり。








そんな俺をじっと目で追っかけてたのんちゃんが
小さな声で俺を呼んだ。

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作者名:きりまる | 作成日時:2022年6月19日 21時

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