幸せのかたち12 (ページ20)

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俺が着いてから数十分

ようやく落ち着いてきたのんちゃんの顔を覗けば

わかりやすく血の気がない

……貧血もあるなぁこれ。

吐いた体力で疲れもでてるし、
ほんとは早く病院連れていきたいけど

まだ動けそうもないのんちゃんを

自分のお腹に抱え込んで背中を優しく撫でる

「……かみちゃ、」

「ん？」

「……久しぶりに、しんどいかもっ、」

「そやんなぁ、今日俺なんもないからさ、
一緒におるし、なんでも言うてな」

「……えっ、ええの、、？」

「当たり前やん(笑)

……なぁにそんな顔せんの、

しんどそうな子をほっとくメンバーなんておらんやろ？」

「………………ｺｸｯ、、おおきにっ、、」

なんかこのままやと寝てしまいそうこの子。

さすがに寝た子は重すぎて運べへんから

やっぱり吐く心配がなさそうな今、

車に移動することにした。

「のんちゃん、今大丈夫そうやから

車に移動しよっか。」

「……ぅぅ、」

「ん、動けへんな、

目の前ぐるぐるしとるやろ？

目瞑っとき？……っしょ、」

「……おれっ、おもいっ、」

「何を今更言うてんの、
いつも抱きついてくるくせに(笑)」

「…………ふふ、」

いつもとは違うよそよそしいのんちゃん

その大きな体をなんとか抱き上げて、

車へと向かった。