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俺らにとって馴染みのある現場やから

迷うことなくものの20分くらいで着いた。







楽屋はどこかわからへんかったけど、


なんとなく雑誌で使う部屋はここやろうなって
予想したらたまたまビンゴやった(笑)











その楽屋にのんちゃんのバッグやら服やらが
置いてあるのを確認して、





直ぐにその隣にあるトイレへと向かうと

少し開いた扉から苦しそうな声が聞こえて。













「のんちゃん〜、来たよ、


……あらら、だいぶ吐いたんやな、」










″……げほっ、んぇっ、ぅ、、っ、い、ゃ″










「吐くん嫌やなぁ?

でも我慢するともっとしんどくなるから
ちょっと手伝うよ?」










便器の中からして、俺が来る前にだいぶ吐いたことは
間違いないけど、





自ら胸の辺りをしきりにさすってるから

まだ気持ち悪いのが残ってる感じ。








小刻みに動く背中を少しだけ強く叩けば



パシャっとまた吐き出した。











″……っ、ごぽっ、んぇっぇ、っ、″











「ん、出たでた。上手。
気持ち悪いのまだ残ってる?」









「……ん、っ、きもちわるぃっ、
かみちゃ、ん、ごめんっ、きたなくてっ、」











「ふふ、そんなん気にせんよ〜
それよりどしたんやろうね?急に?」











気持ち悪さはあるみたいやけど



吐く気配はなくなったのんちゃんの口を
ゆすがせながら軽く問診











「わからへんっ、でも、あさ、変やった」











「あ、朝から変やったん?
やのに頑張ってお仕事したんや?」











「……コクッ」










「さすがやな。

ほいで、終わったら吐いてもうて、びっくりしたやろ、、なぁ?」










「……コクッ」









「やんなぁ、



んーこれだけ吐いとったら胃腸炎ぽいなぁ、」









「……ぇぇ、」











食べ過ぎとかやったら吐けばすぐ治るやろうし、





アルコールの匂いがしやんってことは
二日酔いでもないから







きっと。





厄介なもんにかかってしもうたな、

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作者名:きりまる | 作成日時:2022年6月19日 21時

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