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神「やめてっ、はなしてっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、」








「離さへん。だいじょぶ。だいじょぶ。」









神「いやぁっ、だれっ、こわいっ、!」








「じゅんた、じゅんたやで。
なーんもこわくない。ゆっくり息するんよ」








神「っ、はぁっ、はぁっ、じゅ、たっ、」









俺の名前を聞いた瞬間少し動きが止まって。

ほんなら堰を切ったように涙を流し始めた










神「じゅんたっ、くるしいっ、助けてっ、
助けてっ、」








「くるしい、くるしいな、
淳太の真似したら治るから見とって?」









ここまで酷いパニックを見るのは俺自身初めてで
俺も焦ってまいそうになるけど



しっかり神ちゃんの手を握ってトントンとリズムを促す










神「……っ、はぁっ、はぁっ、できんっ、よっ、はっ、」







「んーん。できる。神ちゃんならできる。」








神「はぁっ、はぁっはぁっ、ひっ、ひっ、」









「神ちゃん早い早い、
…あかんな唇真っ青や、薬飲もか。」








チアノーゼっぽい症状が見られてきたから
危険と判断して傍にあった薬を舌の上に乗せてやる








「……っ、はぁっ、ん、っ、」








「ゆーっくり、ゆーっくり、
できるで〜できる、だいじょーぶやで〜」








「……てっ、いたいっ、よっ、」








「あら、痺れてもうたんな、
ちょっとびりびりしとるだけやからだいじょぶ。」









薬のおかげもあってか、
呼吸はだいぶ落ち着いて、

手も優しくほぐせば楽になってきたみたい。










「……神ちゃん偉いやん!なぁ?
怖かったなぁそんな泣いて、」







「……っ、じゅんた、ごめんなさいっ、」










「んーん。よかった。
俺と居って落ち着いてくれて。」







「……ん、っ、」









「……ベッド戻るか?」








「……んーんー、っ、あたまいたいからっ、」










「えっ、尚更横になった方がええやん、」









「…んーんっ……………」








「わあ、まじか。え、どしたらいいん俺。」










かくんと首が折れて俺にもたれ掛かるようにして
意識を飛ばした神ちゃん





絶対ベッドで寝た方がええのに


ホンマに久々に甘えた声を出したから
ビックリしつつも少し嬉しい。






体も心も疲れてもうたこの子を抱えながら

しばらくそのままでおるしか選択肢はなかった。

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作者名:きりまる | 作成日時:2022年6月19日 21時

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