哀を知って愛を知る ページ36
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開いてしまった口が塞がらない。
翔太と涼太が、母さんと繋がってない…?
でも、あの時…あれ?
「ま、待って!」
「辰哉兄さん?」
「おかしい…そんなのおかしい!ありえない!!」
俺は声を荒げてしまう。
だって、そうなったら…
「いつ、俺たちの家に来たの…?」
大介がハッとした顔になる。
そうだよ。俺らは分かるはずなんだよ。
「…俺たちがこの家に来たの、辰にぃが3歳、大にぃが2歳の時なんだって。俺ら、その時0歳なんだよ?どうとでも言えるでしょ。」
「…うん。それぐらいの大きさだったなら記憶が曖昧になっててもおかしくないし、好き勝手言えるでしょ。」
翔太の言葉に亮平も賛同する。
「…そ、だよな……ごめん。」
「気にしないで。」
「だったらさ、しょーくんとりょーくん、誰が親なの?」
蓮がそう聞いてきた。
それに対し翔太は分からないと答えた。
そういったものは一切書かれてないらしい。
「…涼太の様子、見てきていい?」
翔太がそう聞いてきた。
やっぱり心配なんだね、涼太のこと。
そりゃそうか。
……たった1人の、弟だもんな。
でも、俺は口を開いた。
言わなきゃいけないことがあるから。
「翔太!」
「なに?」
「俺はいつまでも、翔太と涼太のお兄ちゃんだからね。」
そう言うと、翔太は目を見開いて涙を静かに流し始めた。
「…うん…ゔんっ…ありがと、辰にぃ…」
泣きながら翔太は上に続く階段を登っていった。
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まな(プロフ) - こちらの作品は、nbの愛と家族の絆に泣かされました。ここに書いていいか分かりませんが新作のゆり組もやっぱり最高です。nbの愛が詰まってますねぇ。にやけちゃいます。更新を楽しみにいていますが、まずは寒い日が続きますのでお身体を大事になさってください。 (2022年1月2日 21時) (レス) id: ea11267275 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませて頂きました。私が言うのもおこがましいのですが……作者様の作品は分かりやすい言葉や丁寧な文章ですーっと入り込んできてとても好きです。私はゆり組担で『nb→dt』への愛ってすごく重いと思うんですよ。だから余計にはまってしまいました。 (2022年1月2日 21時) (レス) id: ea11267275 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる∞(プロフ) - こんなに泣ける話出会ったことがなかったので本当に読めて嬉しいです!更新また楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年4月21日 11時) (レス) id: 93f22af4fb (このIDを非表示/違反報告)
和 蓮 .(プロフ) - よければ蓮くんメインのお話が見たいです。 (2020年12月30日 20時) (レス) id: 888c904e00 (このIDを非表示/違反報告)
まやら(プロフ) - いつも楽しみにしてます! (2020年10月14日 19時) (レス) id: 90b5443ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきはみ | 作成日時:2020年10月12日 17時