◇ ページ22
・
これ、おにいちゃんにあげる！
そう言われてもらったのはどこにでも売ってそうな飴玉。
3つもくれたから1つ口に入れる。
「ん…イチゴだ。久しぶりかも。」
舐めながらふらふらと歩いていると近所に住んでる男の子に会った。
「こんにちは。」
「あ、涼太くん。こんにちは。」
その子は挨拶をした後、ゴホゴホッと咳をした。
「平気？」
「あ"ー…最近喉の調子がおかしいんだよね。」
「とりあえず飴でもいる？何味か分からないけど。」
「いいの？…じゃあ、もらうね。ありがと。」
「ちゃんとお母さんに言って病院に行きなよ？」
「うん。分かってるよ…あ、あげれるものないや。」
「別にいいのに。」
「…これしかないからあげるね。」
そう言って手渡されたのはキャラクターの柄をした絆創膏。
俺はそれを素直に受け取ったあと、またふらふらと歩いていく。
帰ろうかな、なんて思ってたけど気分を変えて辺りを散歩する。
「こんなところに公園なんてあったんだ。」
たまたま見つけた公園に入ってベンチに座る。
小さい時は翔太といつも公園を走ってたなぁ。
俺が転んだらいつも真っ先に翔太が来てくれて…
ふふっ。懐かしいなぁ。
懐かしい記憶に浸っていると目の前で男の子がこけた。
すると男の子は泣き出してしまった。
その子のもとにお姉さんであろう女の子が来るが、どうしたらいいか分からずこちらも泣きそうだ。
「…僕、どうしたの？痛いの？」
「い"、い"たいよぉ…」
「ぁ、血が出ちゃってる。ちょっと待っててね、今手当てしてあげるから。お姉ちゃん、このハンカチを濡らしてきてくれる？」
そう声をかけると女の子は水道のところにいって濡らしてきてくれた。
「痛いけど我慢してね。」
ハンカチで血を拭ってやり、もらった絆創膏を貼ってあげる。
「ぁ…ねこしゃん。」
「んふふっ…はい。これでもう大丈夫！」
「「ありがとうお兄ちゃん！！」」
「お礼が言えて偉いね。」
そのあと2人の親が来て自販機で飲み物を買ってくれた。
断ったんだけどね…お礼させてほしいって言うから…
俺はお言葉に甘えて清涼飲料水をもらった。
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まな(プロフ) - こちらの作品は、nbの愛と家族の絆に泣かされました。ここに書いていいか分かりませんが新作のゆり組もやっぱり最高です。nbの愛が詰まってますねぇ。にやけちゃいます。更新を楽しみにいていますが、まずは寒い日が続きますのでお身体を大事になさってください。 (2022年1月2日 21時) (
レス) id: ea11267275 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませて頂きました。私が言うのもおこがましいのですが……作者様の作品は分かりやすい言葉や丁寧な文章ですーっと入り込んできてとても好きです。私はゆり組担で『nb→dt』への愛ってすごく重いと思うんですよ。だから余計にはまってしまいました。 (2022年1月2日 21時) (レス) id: ea11267275 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる∞(プロフ) - こんなに泣ける話出会ったことがなかったので本当に読めて嬉しいです！更新また楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年4月21日 11時) (レス) id: 93f22af4fb (このIDを非表示/違反報告)
和 蓮 .(プロフ) - よければ蓮くんメインのお話が見たいです。 (2020年12月30日 20時) (レス) id: 888c904e00 (このIDを非表示/違反報告)
まやら(プロフ) - いつも楽しみにしてます！ (2020年10月14日 19時) (レス) id: 90b5443ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきはみ
| 作成日時：2020年10月12日 17時
