雪が降る前に、【雪男】 (ページ23)

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「こんにちは先生。」

俺は買い物に行く前いつもお世話になっている病院に来ていた。

俺は今日の出来事を話した。

「うーん…睡眠障害の1種かなぁ……」

え…

もう障害なんていらないのに…

俺は、睡眠障害である不眠症と過眠症。

摂食障害である拒食症と過食症。

それから鬱病などといった気分障害や幻覚症状などを患っている。

こんなにあるのはレアケースらしく、不安定になりやすい。

本当はありえないんだって。

「夢遊病ってやつなんだけどね。」

「夢遊病、ですか。」

「そ。寝てる間に歩いたりとか食べたりとかするんだ。」

「ぁ、」

「多分、朝は食べてたんだろうね。」

ちょっと強めの睡眠薬をもらって適当にフラフラ歩く。

買い物に行こう、と思ったら電話がなった。

相手は翔太。どうやらもう終わったらしい。

先にスーパーに行って待っていたら翔太が来た。

…？なんだか怪しまれてる？

ほんと、翔太ってなんでも俺のことわかってくれてる。

俺、翔太のこと、縛ってるなぁ。

何も考えないままただただ翔太の会話に合わせ、買い物をする。

お鍋を作ってお皿を洗って。ここまではいつも通り。

みんなはもう2階に行ったらしい。

俺も2階に行き、部屋に入る。

「りょうた、ねるの。」

「うん。寝るよ。おやすみ、翔太。」

「ぉやす、み…」

翔太はどうやらほぼほぼ夢の中らしい…

手にあるのはコップ1杯に入ったお水と、薬。

なんだか今は気分が沈む。

精神安定剤もだして、睡眠薬と一緒に飲み込む。

そしてベッドに潜る。

頼むから、たのむから、っ、夢はもう、見たくない…っ！

…急に目の前が暗くなるのが嫌なんだ。

だから睡眠薬は飲みたくない。

けれど飲まなきゃ怒られちゃう。

寝よう。うん。俺なら寝れる。大丈夫。

だって隣りには翔太が居てくれるから。大丈夫、大丈夫…

…………………………………………………暗転。