雪が降る前に、【雪男】 (ページ22)

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「っ、終わったあああ…」

何時間もかかり、俺は動画を投稿した。

携帯を見ると、だいぶ前に涼太から連絡がきていた。

内容は買い物に行く。とのこと。

「俺が終わってからにしろよ…」

あいつはほんと、何でもかんでも1人でやろうとするから俺が見とかなきゃいけないのに。

あいつは車の免許をもってない。

あとちなみに涼太以外に持ってないのは辰にぃと亮平。それから蓮と真都。

涼太に電話をかける。

「なあに？」

「お前今どこ？迎えに行く。」

「ありがと。」

スーパーの前にいた涼太。

でもその手には荷物なんてひとつもない。

じゃあ、今まで何してたんだ…？

「じゃあ行こっか。」

なんもない顔で歩き始めた涼太。

カゴとかを持って後をついて行く。

「今日なに食べたいとかある？」

「なんでもいい。」

「そう言って食べないのは翔太でしょ？」

んー…じゃあ、お鍋にでもしようかな。と涼太がこぼした。

「辛いのやだ。」

「キムチ鍋は嫌なのね。じゃあ水炊きにでもしようかな。」

「お肉。」

「野菜も食べなきゃダメだよ。」

色々カゴの中にぽいぽい入れていく。

「お菓子、何にしようか。」

「グミ。」

「それは翔太のでしょ。みんなで食べれるようなお菓子だよ…ポテトチップスでいいか。」

買い物を終わらせ家に帰ると既に学生組は帰っていた。

「俺お鍋作んの手伝うわ！」

「俺も手伝うよ。」

「俺も！」

「んふふっ、ありがと。」

そっから全員が家に帰ってきて鍋を食べた。

動画は…うん、順調。再生数も伸びてる。

涼太は朝は食べてなかったのに夜ご飯は食べていた。

なんだったんだ……？

「雨降ってきたね。」

「あ、ほんとだ。」

「えー！？明日サッカーなのにぃ…」

「残念だったな。」

そんなたわいもない会話をしていた。

俺も途中で参加したから気づけなかった。

もっと見ていてやればよかった。