雪が降る前に、【雪男】 (ページ16)

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今宵の月夜は貴方と共にページ16

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ドアに鍵を指し、ゆっくりとドアを開ける。

朝の6時に帰ることも慣れてしまった。

どうせ、起きてるのは涼太なんだろうなぁ。とか、

照は多分今もランニング中かぁ。なんて思う。

けど、俺の予想は外れた。

「大介くん！お帰り！」

「え、なんで照居るの！？ランニングは？？」

「あー…出来なくなったの。」

「ぇ…なんで？」

「あ、そういう意味じゃないから！みんな熱出してんの！」

「みんな！？」

「正確には辰哉兄さんと翔太、それから真都だよ。お帰り、大介兄さん。」

「ぁ、た、ただいま。」

靴を脱いで手を洗い、階段を登って畳の部屋に行く。

俺らの住んでる家は3階建て。

1階にお風呂とかがあって、2階にリビングやキッチン。それから畳の部屋。

で、3階に俺らの部屋があるって感じ。

畳の部屋には川の字で寝かされている辰哉くんと翔太と真都。

「え、大丈夫なの？」

「ぁ……おか、え、り…だいすけ。」

「ただいま辰哉くん。」

どうやら2日前から熱を出してるらしい。

涼太もこれじゃあ睡眠薬なんて飲めないよね。

すると、階段を降りる音が聞こえた。

「だいすけくんだ。」

「蓮、ただいま。」

「お帰りなさい…りょーくん。」

「おはよう蓮。昨日は無理させたね。よく眠れた？」

「ねむい。」

「だろうなぁ。」

「蓮、昨日寝る時間削ってくれたの。」

「そうなんだ！偉いね！」

俺より背の高い弟の頭を撫でようと背伸びをして手を伸ばす。

「あ、そうだ。なんか俺に言おうとしてたよね？どうしたの？」

「こーじくんの顔赤いの。」

「ぇ、」

「まさか…」

「…そのまさかだね。照。」

「うん。」

あー…康二もかぁ。

「大介兄さん…帰ってきたとこ悪いんだけど、亮平を見てきてほしいな。」

「りょーちゃんいつもの。」

「うん、そっか。ありがと蓮。亮平は俺見てくるから涼太は3人お願いね。」

「ありがとう大介兄さん。」