雪が降る前に、【雪男】 (ページ2)

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下の弟2人を照に任せて俺は他の兄弟を起こしに行く。

早起きしてたら色々と楽だからね。

まずついたのは紫色のドア。

コンコンコン、とノックする。

「辰哉兄さん？涼太だけど…」

ガチャりと開けて中に入る。

特技であるクレーンゲームで取ったぬいぐるみに囲まれて寝ている。

寝ている人は我が家の長男辰哉兄さん。

中学校でカウンセラーの先生をしている。

その仕事柄、たまに発作を起こしたりする俺のことを見てくれてる人でもある。

でも本人も喘息持ち。スグ我慢するんだから…

「兄さん？」

「ん…りょうたぁ？」

「うん。涼太。今日なんか早いって言ってなかった？」

「………あ！！」

がバリと勢いよく身を起こす。

「今っ、何時！？」

「やっぱり早かった。7時を過ぎたぐらいだよ。」

「あー…助かった。ありがとね。」

俺の頭を撫でてくれる兄さん。

この歳にもなったから恥ずかしいけどね。

ちなみにこっから中学校は近いらしい。いつもは30分に起きている。

次に桃色のドア。

同じようにノックして中に入る。

こっちはぬいぐるみじゃなくてアニメキャラのフィギュアだらけ。

「大介兄さん。大介兄さん。」

……起きる気配がない。

さすがウチのBIG3(起きない人達)の1人だね。

こうなったらこうするしかないね。

「早く起きないと料理の中に、そうだね…レムって子を入れようかなぁ…」

「やめろー！！！」

「やっと起きた。おはよ、大介兄さん。」

「はえ？」

大介兄さんが起きたことを確認して、俺は大介兄さんと仲がいい弟がいる緑色のドアの部屋に向かった。