重荷|ロヴィーノ ページ34
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「俺は彼奴とは違う。」
これは彼の口癖であり、唯一の彼の弱音だった。彼奴、はきっと出来の良い弟、フェリシアーノ君を指しているのだろう。出来の良い双子の弟を持っている、という事実と、プライドという名の重荷。
この口癖は、私がフェリシアーノ君の話を出してしまったのが原因だった。喧嘩をして、『フェリシアーノ君の方が』と口にしてしまったのだ。元々兄弟で比べられてきたのだろう。それは彼にとって禁句であった。
ひとつ瞬きをすれば、床と体がぶつかる。首にひんやりと、体温が伝わる。彼の涙が私の顔を濡らす。
「どうせお前もフェリシアーノの方が良いんだろ？結局そうなんだ、愛を誓い合ったって、俺は彼奴に全部盗られるんだな。もうやだ。俺は彼奴でもないし、彼奴なんかになれやしない。そうだろ？どうせお前も俺を惨めだって、笑うんだろ？」
「………………っは、」
饒舌につらつらと述べていく彼に恐怖を覚え、小さく息を漏らすと、彼は動揺しながら私の上から引いていった。不安そうに揺れる瞳で私を見つめる。あ、あ、と呟きながら、彼は自らの震える体を隠す様に蹲った。
「ごめん、俺、おれ。駄目な奴だよな…ごめん、」
その時から彼の涙は見ていない。
だがそれと引き換えに彼はどこか可笑しくなってしまった。
「ちぎ、A、」
「ロヴィ、今日はトマトスパゲティね。今から作る。」
「A、どこ行ってた、？」
「買い物だよ。チーズが無くなって、」
「違う！………違う。駅前のカフェだろ、嘘吐くなよ。」
「嘘じゃないよ、だって、」
「嘘だ、お前、どうせ彼奴に俺のことでも相談してたんだろ？LINEにメッセージ履歴が残ってた、」
「……………、ごめんね、もうしない。」
「何回目？俺にそうやって謝ったのも何回目だよ。おれ、」
もうお前を信用できない。
ふらふらと立ち上がる。
手に持っていたカッターを突き出される。
ごめん、と必死に謝る。
腕が降りかざさせる
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凩(プロフ) - キモオタク(新)さん» 一気読み…！？ありがとうございます…！嬉しいです、励みになります… (2023年2月11日 21時) (
レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
キモオタク(新)(プロフ) - いやぁぁぁ一気読みしてしまったぁ！！神作品をありがとうございますぅぅ！！ (2023年2月7日 22時) (レス) @page45 id: b2377fe342 (このIDを非表示/違反報告)
凩(プロフ) - チュッパチャップスって美味しいよねさん» リクエストありがとうございました！取り合いではないような気がしますが見逃してください… (2023年2月3日 22時) (レス) id: 6676e97410 (このIDを非表示/違反報告)
チュッパチャップスって美味しいよね - リクエストいいですか？！ぽん娘さんとメリ娘の取り合いできますか？ (2023年2月1日 3時) (レス) id: 7e47203457 (このIDを非表示/違反報告)
マダイ(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございます！！可愛すぎて、可愛すぎてもう…。本当にありがとうございます😭 (2023年1月29日 10時) (レス) id: 270caf1a2f (このIDを非表示/違反報告)
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