【APH】おくにとともに【短編集】

炭だろ|アーサー ページ28

国によってバレンタイン文化違うけどご都合。気が早いですね。
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「炭だろ。」




Aは目の前に出された、彼の作ったスコーン(笑)を見て呟く。自分の料理に対しては地獄耳になるアーサーはそれを聞いて肩を落とす。






「どうやってもうまくできないんだ…」





いつもなら、『なんだよ、ばかぁ！』など言い返してくる筈のアーサーを見て、Aは吃驚とする。
明らかにテンションが低い、元気が無い。これはまずいのでは、と思い彼女は彼の背中を必死に擦る。




「ばっ、………そんな落ち込むことないって！ホラ、炭だとしても、努力してるでしょ？炭だとしても。
それに、想いが詰まっていれば誰でも、炭でも嬉しいって！炭でも。」


「炭炭うるせぇよ、ばかぁ………精一杯気持ちは込めたんだ…」


「うへぇ、これで？…でも………うん、まぁ、頑張ってよ。今度私が手伝うからさ。
どうせあれでしょ？バレンタインとかに好きな子に贈るんでしょ？だったら美味しいのにしなくちゃ、」


「…お前はこれを貰って嬉しくないのか？」


「勿論。少なくとも私はね。」






炭(スコーン)へと一向に手を伸ばすことのないAにはぁ、とため息を吐くアーサー。











「(やっぱり、バレンタインは美味しいものが良いよな…)
その、なんだ…今度教えてくれ。
あｯ、べ、別にお前に渡したくて練習する訳じゃないからな！あくまで俺の為だからな！！勘違いすんじゃねぇぞ！！」

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