【APH】おくにとともに【短編集】

愛で殺す|マシュー ページ13

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僕は兄弟の恋人が好きだった。兄弟、アルフレッドに向ける笑顔は僕には向けられていないのにこちらまで暖かな心地になった。彼女は僕の天使だった。
でも、天使は僕と声と見た目は似ているのに性格が真反対な、アルフレッドのことが好き。悔しくて堪らなかった。



彼女の方から告白した、と言っていた。僕の方が兄弟より好きだった日数が長いのに、そう言いたかったけどやめた。負け惜しみが気がした。




彼女はよりにもよって、僕に恋愛相談をしてきた。驚いたし、少し苛立った。でも、何も言えないから大人しく相談に乗ってあげた。








Aが、怪我をしていた。僕だったらそんな怪我させないのに。そう言いたかった。言えなくて、言えなくて、言えなくて辛かった。
折角だから、宛名は知らさずに手紙と花束を贈ることにした。そしたら彼女は、アルフレッドじゃなくて僕に相談してきたんだ！

兄弟よりも、僕の方が頼りにされている気がして、幸せだった。大変だね、と言ってあげれば僕を涙ながらに見上げるかわいい眼。














「兄弟は、本当は君のこと嫌いらしいよ？僕によく愚痴を言ってくるんだ、アイツ。」







だから、君を愛してる僕の方が良いでしょ？そう囁いた。

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