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152【TH】 ページ7

家に帰ってからのAさんはどうにも様子がおかしかった。




いつだかオレ達のリサーチの為に買っていたコンサートDVDがテレビで再生されているけれど、その目はただ画面を見つめているだけ。

焦点が定まっていないような目で、画面の中で歌い踊るオレ達ただ見ているだけだった。





(Aさん?)





呼びかけてみても反応はない。



どうしたものかと思っていると、曲がオレのパートに変わって、画面いっぱいにオレの顔が映し出された。



その瞬間、急にはっと息を飲んで、Aさんはしばらく画面を食い入るようにみつめて、それからぽつりと言った。





「やっぱり、あなたいい声だね」





褒めてくれたのに、なんだろう。胸がざわつくのは。素直にありがとうというには、彼女の言い方があまりに悲しそうだった。




何も言えないでいると、Aさんはおもむろに携帯を取り出して、意を決したようにカトクを開く。




(え・・・?)





オレが声をかける前に、彼女は通話ボタンを押していた。





なんで、Aさん。そう尋ねようと思った時に、通話がつながる。






『・・・テヒョンア?』





そうオレを呼ぶのは聞きなれた声。





「Aです、ジンさん」





震える声で、Aさんが言った。

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Couldbe(プロフ) - 侑さん» ありがとうございます!わぉ、なんて嬉しいお言葉!私もふたりのやり取りを楽しく書くことができた作品でした。ありがとうございました! (2022年12月12日 14時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)
Couldbe(プロフ) - k.nさん» ありがとうございます!このお話はテヒョンが戻って主人公に会うシーンが最初に浮かんでたんです(笑)。なので、本当は再開してからの部分を多く書くつもりだったんですけど終わらせてしまいました(笑)後日談、ご要望が多ければまた書こうと思っています♪ (2022年12月12日 14時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)
Couldbe(プロフ) - キムチゲルさん» ありがとうございます!そう言って頂けるととっても幸せです。妙な設定で始めたお話だったので不安もあり、でも楽しんでもらうことができて良かったです!ありがとうございました! (2022年12月12日 13時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)
Couldbe(プロフ) - うかさん» ありがとうございます!ドキドキきゅんきゅんして頂けたなら本望です〜。次の作品もキュンを目指します♪ (2022年12月12日 13時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)
Couldbe(プロフ) - keiさん» いつもコメントくださりありがとうございました!もうちょっと続けたかった気もするのですが切りよく終わりにできたかなと思っています。次の作品でもkeiさんに楽しんでもらえるように頑張りますね。ありがとうございました! (2022年12月12日 13時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Couldbe | 作成日時:2022年8月9日 17時

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