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「ちょっといい?」







うまく断ることも出来なくて、ジウちゃんに「ちょっと外すね」と伝えて、彼の後に付いて行く。


休憩スペースには誰もいなくて、ジホさんは自販機で私の好きなブラックコーヒーを買って渡してくれた。







(うげ)








キムテヒョンが頭の中でそうこぼすから、思わず笑いそうになって、慌てて口元を隠す。









「事故・・・大丈夫だった?連絡できなくてごめん」








申し訳なさそうに眉を下げながら、ふわりと頭を撫ぜられたけれど、連絡できなかったんじゃなくて、しなかったのだろうにと思う。









「プレゼン、またAに負けちゃったね」









頭を撫ぜていた手をふと止めてそう言う彼に、なんと言っていいのかわからずただ俯いた。









(ねぇ、なんか慰めたりした方がいいんじゃないの?)









その場の空気に居たたまれなくなったようでキムテヒョンがそわそわと言う。私だってうまいこと言いたいけれど、言葉が見つからないのだ。









「君は頭がいいからね」









自嘲気味に言う彼に、「そんなこと」と言いかけて、でも続く言葉が見つからなくて、背の高い彼をただ見上げた。



じっとそのまま見つめていると、先に視線を反らしたのは彼の方だった。









ふっとまた笑うと、私の肩を抱いて背を屈める。








(うげ)








触れ合った唇に、またキムテヒョンがうなった。









「体、大事にね」









それだけ言ってその場からジホさんが居なくなると、壁に背を付けてはぁとため息をつく。









(ちょっと、あの人誰なの)









「え・・・彼氏?」









(なんで疑問形?!)









そんなの、こっちが聞きたいくらいだ。



(男とキス!)とわめくキムテヒョンは無視して、触れられた唇にそっと指で触れた。









キスは、キムテヒョンの嫌いなコーヒーの味だった。

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Couldbe(プロフ) - もかさん» 感想ありがとうございます。2の方を更新しましたので、良かったら読んでくださいね〜 (2022年1月19日 15時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)
もか(プロフ) - 話の展開が面白くてどうなるんだろうってワクワクしながらみてます!応援してます! (2021年12月27日 0時) (レス) @page50 id: 8c35ae2d8a (このIDを非表示/違反報告)
Couldbe(プロフ) - satomiさん» わぁ、嬉しいお言葉ありがとうございます!楽しんで頂けるように頑張ります♪ (2021年8月9日 19時) (レス) id: 451ed8da22 (このIDを非表示/違反報告)
satomi(プロフ) - 話の展開が好き過ぎます、、応援してます!!無理せず頑張ってください! (2021年8月9日 18時) (レス) id: c25e6e0749 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Couldbe | 作成日時:2021年8月1日 18時

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