私、工藤新一はこの街で【名探偵コナン】【成り代わり】

９.殴られ待ち ページ10

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「あんたはよく平気でいられるわね‥‥」

『わ、私は現場で見慣れてるから、バラバラ死体とか‥‥』

「サイテー！！」

更に激しく泣いてしまう蘭に私も頷く。ウン、今のはサイテー、サイテーだぞ新一君(※彼女にはなんでも原作新一のせいにするクセがついてます)


『は、早く忘れた方がいいよ、ほら‥‥』

私はコレも原作通りに言ってしまっていいものかと悩みながら結果ポロリする

『よくある事だから♡』

「ないわよこんな事！！」

デスヨネーそうなりますヨネー

でもこの言葉が後にほんとになるなんて誰が想像した？ 蘭ちゃん今までに何回事件に遭遇してんだよ。オイ原作

私はどうしてもこのセリフにそこはかとない悪意を感じるよ‥‥

すると


背後でザッと音が聞こえた

黒髪を靡かせて私は振り返る

あれは‥‥ウォッカ


あぁ‥‥猛烈にデジャヴ。memaiがする


仕方がない。覚悟を決めるんだ工藤新一。お前ならできるさ工藤新一。やるのよ工藤新一！



未だに原作終わってないから無事な保証もないけどな！(最低)


『ゴメン、蘭！ 先に帰ってて！』

「え？」

私はカツンとミュールのヒールを鳴らし、走り出した

「し‥‥」

振り返らずにウオッカの背中を追いかける

蘭が遠ざかっていく気配を背後に感じていた


＿＿＿
＿＿


ミュールが音を立てないように

草が音を鳴らさないように



私は静かに観覧車の土台に張り付いた


ウォッカは、何処かの会社の社長さんと話してる


二人ともサングラスだから、とにかく悪人面で、絵面が酷い←



「またせたな‥‥社長さんよー‥‥」


あんまりその辺のヤクザと変わんないよその台詞


「や、約束通り一人で来た！！」

「一人で来たのは知ってるさ‥‥コースターの上から確かめさせて貰ったからな‥‥」



なんであんな絶叫マシンの上から確かめられたのか私が聞きたい


私魂飛びかけてたのに、悠然と双眼鏡構えてたウォッカって一体何者なんですか？



あまりの緊張で百面相しだす私の前で、取引は展開していく


1億円の札束なんて、前世でも見たことがない


私はそっとポシェットから使い捨てカメラを出し、撮影していく


そのカメラを持つ手に、じんわりと汗が滲んできた





本当は、今此処に立ってることが死ぬほど怖いのだ





だって、これから背後から鉄パイプで殴られるのが分かってるのに、じっと待ってるんだよ？


怖いに決まっている。正直、カッコつけずに言えば尻尾をまいて逃げ出したい



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