私、工藤新一はこの街で【名探偵コナン】【成り代わり】

１３.大きすぎる、重すぎる ページ14

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実際、ストーカー被害にあったことだってあるのだ


忘れる訳がない。朝新一の家に行ったら門の前にパトカーが止まってた時の事

タンスの中に知らない人が入ってたとしらーっとした顔で言う新一にはビンタを一つお見舞いした


自分で倒せたんだからいいじゃないってなによソレ


あの子は、圧倒的に危機感が足りないのだ


もしかして、また危ない目にあったりしてないだろうか


どんどん焦る気持ちが沸き上がって来た


「私、ちょっと新一の家に行ってくる！」

「お、おい俺のメシは‥‥」


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冷たい雨が体をうちつける

私はかじかんだ指先をなんとか擦って、工藤邸の門の前に立っていた

相変わらずの豪邸が、いつもより更に大きく見える


走ったせいであがる息を整え、私はその場に座り込んだ


分かってはいたけど、この体で行動することのきつさ


ブカブカの服は防寒性が無くて、隙間から入りこんでくる冷たい風が体をみるみる冷やしていく


こんな調子でほんとに工藤新一‥‥いや、今は江戸川コナンか


全うできるのか


いや、全うしなければ



これは、江戸川コナン(私達)だけの、私だけの。


大きすぎる秘密


知られてはいけない。誰も巻き込まないために



ドカーン！！！



つんざいた爆発音が雨音を切り裂いた


吹き飛んだのは隣の家の壁


あぁあの人かって、大きく安堵した



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「薬で体を小さくされたぁ！！？」


紺色の上着に腕を通しながら部屋に入った私の後ろで、阿笠博士は驚嘆の声をあげる



私の事を新一だと一向に信じない彼を、私は原作のカンニング推理で説き伏せどうにか工藤邸に入ることを許された


あ、でも原作では最初コナンのことを信じず警察に突き出そうとしてたから、その点ではちょっと優しくなってたかもしんない


女の子になった効果である。やった


さっきも雨にうたれて冷えきっていた私をタオルでくるんでくれた。やだ、博士優しい‥‥


まだ痛む頭で馬鹿な事を考えながら、私はグレーのスカートをひらりとさせた


流石に原作と同じ格好ではなかったらしい。ほとんど同じなのだが、スカートになっていたことと、蝶ネクタイではなく大きなリボンタイになってたのが変更点である


あと髪ものびてた、色んなアレンジできるね！


小さくなった私の髪は高校生より柔らかく、ほぉぉおとうきうきした気分で髪をいじった





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