【名探偵コナン】婚約破棄されたらなぜかモテ期が来た

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『そんなヤクザ顔しなかったら女の子にモテるはずなのに』


｢別にそんなんに興味ねえよ｣


『もったいない』





俺の下でぶすっと口を尖らせているAが『顔はいいのにさ』と呟きながら、深く刻まれた眉間に手を伸ばす。

その手首はすげえ細くて、軽く力を込めてしまえば簡単に折れてしまいそうなほど可憐で。その先から伸びる指は綺麗に手入れされている。





『眉間にシワを寄せないの！

いっつも仏頂面の顔でサングラスかけてるから、高木クンに佐藤ちゃんを奪われんのよ！！』


｢はあ？なんで俺があの女を奪われたことになってんだよ｣


『あんたの顔が怖すぎて逃げられたんでしょ！』


｢いつ俺があいつと付き合ってることになってんだよ！｣


『え？付き合ってるんじゃなかったの？』


｢んなわけねえだろシバくぞ｣






少し赤みの引いた顔できょとんとする姿に、なんだか苛立ちを感じる。
あの佐藤とかいういけ好かねえやつに惚れてるって面白くもねえ勘違いしやがって。

今までこいつの気を引くためにどんだけ行動したと思ってんだよ。まあ最近まではこいつの隣に降谷って言う番犬がいたし、俺も早く吹っ切らねえとってずるずる想いを引きづったままにしてたけどな。




『じゃあ2人揃って売れ残りじゃん。

早く貰い手見つけないと気付いた頃にはお互いひとりぼっちで墓にぶち込まれてるよ』


｢売れ残んねぇよ。もし売れ残りでもしてたらそんときはおれと一緒の墓で眠ってろ。｣







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