【名探偵コナン】婚約破棄されたらなぜかモテ期が来た

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『アー、そこの黒塗りの車今すぐ止まれクソ野郎。危ないでしょー。減速して路肩に止まれー。

絶対修理代全額ピン札で払わしてやるからなーーー！』


｢やめなさい｣

『いて、』





サイレンとクラクションを鳴らしまくりながら、拡張器で声を張っていると隣からぺちんと軽くチョップされる。



今日はとことんついてないな…。



猛スピードで後を追えば、すぐに後ろへとぴったり張り付く。あーあ、サイドミラー吹き飛んでるし、フロントはぺちゃんこだし。許さん絶対に捕まえてやる。






『よくも私のじんぺーちゃんに消えない傷をつけやがって〜！

全身全霊で償わせてやる！！』


｢……ぇ、私の、じんぺーちゃん……って…、松田、刑事のこと……？｣


『ん？この車の愛称ですよ？？

松田なわけないじゃないですか〜。私の松田じゃないし。』






ほら、この車のメーカーの名前が松田と似ているから。
愛称でもつけようかなってなったときにふと車種を思い出して、それならじんぺーちゃんって名前にしようかなってなっただけなんだけど。


というか……あれ？




『緑川さんって松田と知り合いなんですね』


｢えッ、……まあ。前に事件に巻き込まれたときにちょっと。


それよりここからどうするんですか？｣


『んー、まあ見ててくださいよ』




こっから止めてやるんで。
そうニヤリと笑えば、彼の表情がピシリと固まったように見えた。







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