解体できない代物２【松田陣平】 (ページ9)

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CASE:55 無理に聞き出すなよ。【松田Side】～裁判官宅爆破事件 ①～ページ9

【松田Side】

(こりゃぁ、ボウズに司の話する気満々じゃねぇか。大丈夫かよ。それに、この前本庁に来た時ボウズも言ってた"宿題"ってなんなんだ――。)

松田「A…その話、ちょっと待て。おい、ボウズ。ちょっとついて来い。」

コナン「えっ、松田刑事…？う、うん。分かった。」

話を始めようとした時に、俺がボウズを呼んじまったこともあり…全員面を食らっていた。
ボウズも一瞬反応は遅れていたが、素直に後を追ってきたのを気配で感じ取り…２人で外へ出た。

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コナン「どうしたの？松田刑事？」

松田「…ボウズに出てる"宿題"って何だよ？この前本庁に来た時も言ってたろ？」

俺がそう聞くと、ボウズはさっきまでの子供らしい声とは違い、落ち着いたトーンでこう答えた。

コナン「あぁ、そのことね。爆弾事件があった日、Aさんと別れる直前に…彼女のお兄さんの話を本人から振ってきたんだ。たぶん僕が『現場に残る』なんて言わないように、話を逸らしたかったんじゃないかな。」

松田「そういう流れか。…で？あいつの兄貴のこと、お前はどこまで分かったんだよ。調べたんだろ？」

コナン「Aさんのお兄さん…殉職されたんだね。５年前にあった【裁判官宅爆破事件】で。」

なんで、小１のガキが"殉職"なんて言葉知ってんだよ。こいつ、本当に小１か？

松田「そうだな。…Aの兄貴も、腕の良い爆処班の隊員で俺と萩原の同期だった。……ボウズ。話をするのは分かったが、様子見ながら話せ。この件、Aも向き合おうとしてるみてぇだから止めはしねぇけど…無理に聞き出すなよ。この間みたいに倒れたら、肝冷えっからな。」

コナン「やっぱり、あの時倒れたのは…お兄さんのことが絡んでたからなんだね。分かった、ちゃんと様子を見るよ。…それにしても、松田刑事。心配なんだね、Aさんが。」

(普通に心配ぐらいするだろ。倒れて間もないんだからよ。)

松田「……店ん中、戻るぞー。」

『ポアロ』に戻ると、俺をチラ見してニヤリとわざとらしく口角を上げた安室サンは、ボウズにこう声をかけていた。

安室「おかえり、コナンくん。松田刑事の呼び出し、何だった？…何か脅された、とか？」

(零(ゼロ)、殴るぞ。)

コナン「そんな風にはならないの、知ってるくせに～。安室さん。」

松田「ハギ。お前、今からしばらくAの隣に座っとけ。」

萩原「は？なんで？」

松田「なんでも(・・・・)だ。いいから座っとけ！」