解体できない代物２【松田陣平】 (ページ4)

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CASE:50 何日間か"盗聴する"ってことでどうでしょうか。～喫茶『ポアロ』にて～ ④ ページ4

A「…ですよね。…なら、何日間か私を"盗聴する"ってことで…どうでしょうか。」

松・萩・降・諸「えぇっ！？」

先輩方、そんなに驚きます？
これが一番確実かつ、手っ取り早い方法だと思ったんですけど…。

松田「A。あんた、何言ってんだ。」

萩原「そうだよ、Aちゃん！」

A「松田先輩、萩原先輩。ご心配ありがとうございます。でも、私の話をとりあえず最後まで聞いて下さい。……お手洗いで、状況を整理しながら考えたんです。偽名を使う…もっと言えば"身分を明かしてはいけない"ような所属があったかなって。そして、１つだけ…思い当たったんです。【警察庁公安部】なのでは？と…。」

降谷・諸伏「…！！」

先輩２人のこの驚きよう…正解だったみたい。

A「お２人が公安という立場であるなら、"疑うこと"が先行してもおかしくありませんし…むしろそれが仕事でしょう。そう考えれば、疑われた理由にも説明がつきます。だったら、こちらもその疑いを晴らすために証拠を出すまで…。私の何日間かの言動を提出しますよ。」

私はそう答えて、笑ってみせた。

降谷「フッ！あなたも切れ者のようだ。そう、お察しの通り僕と景(ヒロ)の所属は公安です。今のあなたの推理で８割は信用できました。自身で身の潔白を証明すると迷いなく言えるのは、やましいことがないから。…良いでしょう。Aさんと言いましたね、３日間…あなたの時間を僕と景(ヒロ)に下さい。何も無ければ３日後に、盗聴は必ず解きます。」

A「私の疑いが晴れて、降谷先輩や諸伏先輩とも仲良くしていただけるなら…何でもやります！でも、３日で良いんですか？…どうせなら、火曜日の退庁まで良いですよ。一番警戒したいの、仕事中でしょうから。…ただ、お手洗いと入浴時だけは盗聴対象から外して下さいね。」

降谷「そ、それはそうですね。配慮しきれていなくて申し訳ない。」

A「盗聴器は降谷先輩の方で用意を…。」

降谷「えぇ、今から部下に。」

松田「A、あんたなぁ…。」

A「良いんです、松田先輩。先輩と萩原先輩は信じてくれてるし、庇ってくれたじゃないですか。それで十分ですよ。」

(好きな人が、信じて庇ってくれた…それだけで頑張れますから。)

松田「チッ！…おい、零(ゼロ)。何でもなかったら終わった時、一発殴らせろ！」

降谷「あぁ。違ったら、今回は２人から一発ずつ甘んじて受けてやるよ。」