高校生拾ったんだけど。【桃】

＃じゅーう ページ11

【satomi.side】






それから俺の家にみおを置いておくという事になった









「みお〜スイカ持ってきたから一緒に食べよ〜」







『え、莉犬さんないすぅ！！』








案外普通の女子高生って感じで何だか安心した。









皆もよくみおに会いに来るから、俺の家はほとんど皆の溜まり場になっていた。









まぁ賑やかなのは良いことだけど









『おじさんおじさん、テレビ見てもいーい？』






「良いけど何見んだよ」






『おじさんにはないしょ〜』








莉犬と楽しそうに会話するみおを見て安心していたのも束の間。









＜＿＿県、＿＿市で母親から暴力を受けていると子供から通報があり、子供2人が今日保護されました＿＿＞









子供への虐待を流したＮＥＷＳが運悪くみおの目の前で流れてしまったのだ。









慌てて莉犬が変えようとするとみおはがっちりとチャンネルを掴んで離さなかった









『みおさ、もう高校生のくせに今まで何にもできなかったんだ









…ここに逃げ出してきたのだって学校帰りにどうしても逃げたいって思えたからなんだよ。』









淡々と言葉を発するみおの体は少し震えていて









「大丈夫だよ」









何の保証もないその言葉だけを繰り返して背中を擦ることしか俺にはできなかった

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