だるまさんがころんだ 平和組 ページ27
杏兎さんリクエスト。金曜日親いるなんて知らなかったんです遅れましたすいません!
*・*・*・*・*
カタカタと、僅かに手が、腕が、全身が震えた。
ニッコリと目の前の神木の前で笑う彼女は微動だにしておらず…ただ、何もしていないだけだった。
わけのわからない恐怖感が、指先から足先から、俺の全身を支配してやまない。
「遊びましょう?」
そう言っただけだ。
どうしてそう震える必要がある?彼女は俺達と一緒に遊びたいだけなのだろう?
体の震えが止まらないまま、ぎこちない動作で後ろにいる三人を見やる。
ぴたりと止まったまま直立不動で、生気の無い目で少女を見つめている。
どう考えても正気の沙汰ではない。
「だーるまさんがー、こーろんだって、知らない?」
口がパクパク開くが、そこからは空気が漏れるのみで、言葉というものが紡げない。
それでも少女は微笑みながら続けた。
「あなたの宝物は預かっているの。それでもやってくれない?」
そんなこと言ったって、俺はこれをやらざるを得ない。
逃げ出しそうになる足と、震える手を抑えながら、ただ「やります…」とだけ答えた。
彼女は、満足気だった。
「じゃあいくよ?だーるまさんが……」
これはさっさと終わらせなければいけない。
彼女がそう言うと同時に、スタートダッシュを切った。自分の体力なんて気にしない、全力で走る。
石でできた地面をスニーカーで蹴り、彼女の背中へ手を伸ばした。
「ころんだっ!」
しかし、彼女が振り向くとほぼ同時に、前のめりになっていた体勢が崩れた。
バランス感覚など恐怖で当に消え、そのまま石の地面に打ち付けられてしまう。
「…あ」
小さく彼女が声を上げた。
「キヨ君、今つまづいたね?」
え、と思い、その顔をバレない程度に後ろへ向ける。
動いたのは俺だけじゃ、なかった…?
「うん、じゃあこっちきて。」
ふらふらとまるでゾンビのように神木の下にいる彼女のもとへ向かうキヨ君。
…そうか、そういう策もあるのか。
「じゃあ、続きいくよ〜!だーるまさんが…」
考えさせてくれるわけもなく、彼女はまたあの言葉を繰り返した。
じゃあ今俺の斜め前にいるP-Pを囮にするか?俺より小柄ではあるが、また背を向け、あの言葉を繰り返した。それとも、ちょっと鈍臭いレトさんを前に出して、盾にするか…
い、いや、待て。友達を盾にするなんて…
だるまさんがころんだ 平和組 続き→←ロードローラーのウタ グルッペン・フューラー
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雛月美鈴 - 空屋さん» リクエストありがとうございます!(大罪短編の方でもリクエストしてくださいましたよねありがとうございます)towacoさんで、リバーシブル・キャンペーンですね!恐らく続編での更新となりますので、よろしくお願いします! (2018年6月11日 9時) (レス) id: 98dfe5f018 (このIDを非表示/違反報告)
空屋(プロフ) - リクエストなんですが、towacoさんでリバーシブル・キャンペーンを書いていただきたいですm(*_ _)m (2018年6月11日 1時) (レス) id: a84e1330a7 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - おおおおおおおおおお!ありがとうございますうううううう!さいこーですううううう!! (2018年5月7日 20時) (レス) id: a9c85d66d2 (このIDを非表示/違反報告)
雛月美鈴 - 涙さん» コメントありがとうございます!面白いと思っていただけて嬉しい限りです!あろま先生で、「地球最後の告白を」ですね!もしかしたら続編での更新になるかもしれませんが、連休中には頑張らせていただきます! (2018年5月2日 16時) (レス) id: 98dfe5f018 (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - とても面白いです!リクエストいいですか?あろま先生で『地球最後の告白を』お願いします! (2018年5月1日 19時) (レス) id: a9c85d66d2 (このIDを非表示/違反報告)
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