実況者夢小説~曲パロ短編集~ パート３

モルモットと傭兵　よんもじ三銃士　続き ページ18

「…なぁ、はたさこ…」

先程までうるさく遊んでいたうばまろさんが突然振り向いて俺に声をかけた、その時だった。


どぉぉぉぉん！！


「！？」
「うわぁぁぁぁぁ！？」
「え！？ちょっ、え！？」

随分昔テレビで見た花火のような、そんなものに近い音がした。
轟音がそこら中に響き渡ったかと思いきや、辺りは静まり返った。
そして、慌ただしい足音が聞こえてくる。

この部屋も、いつも以上に真っ暗になった。

「あわわわわわわ…」
「ちょ、はたさこ、何でそんな冷静なの！？」

「……」

妙に冷静になった。

あれは花火じゃあないだろう？爆音だろう？
何で爆音が？それは…誰かが来たから…？


「…ちょ、うわぁぁぁぁぁぁぁ！！」


がらがらと崩れ去る壁。瓦礫と化していく幼稚な絵。
両側にしがみつく友達とともに、ぼーっと眺めていた。


＊・＊・＊・＊

やけに明るかった。
暖かい日の光かと思われる光が差し込めている。

「…え……」

そういえば、俺の両腕を掴んでいた友達は？
うばまろさんは？かわぞえさんは？

少し歩いたが、二人らしい姿は見られない。

「おい…嘘だろ…」

瓦礫の中を、ひたすらに歩く。
すると、壁にできている大きな穴を発見した。

「……い…おーい、はたさこー！」

「こっち来いよ！明るいぜー！」

その奥から聞こえる、二人の声…。

俺は外に出て、みんな一緒に不幸になるか…
ここに残って、また実験動物のような、でも幸せな生活を選ぶか…



＊・＊・＊・＊・＊
文字にできない
外も中も不幸と幸福が共存してるよ。
外は幸福も不幸もいっぱいあるけど、中は幸福も不幸も限られてるよ。

＊
モルモットと傭兵 くるりんご

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