くるみ -胡桃- (ページ33)

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雄也side

涼介「もう、無理……」

涼介の限界が来たのは、お粥スプーン3口。

『あと1口だけ、食べれない……？』

涼介「やだ、はいちゃっ……」

吐くことにも恐怖を覚えている涼介は、重度の嘔吐恐怖症でもある。少しの吐き気でも恐怖を感じて、俺に抱きついてくる。

聞けば、俺の匂いは安心して吐き気がマシになるらしい………こんなに甘えてくるのは俺だけで、少し優越感。

『……そうだ、3口も食べれたから…今日俺が時間空いたら遊ぼうか。』

そう言うと更に強く抱きついて、

涼介「やったぁ……」

と笑う涼介。

1日調子がよかったり、ご飯がたくさん食べれたり、単に俺が涼介を可愛がりたくなったり←

そんなときに、涼介と遊ぶようにしている。

大きなストレスを抱えている涼介は、病室の外に出ることも怖くなってしまうから、プレイルームで遊ぶことも散歩することも出来ない。

そんなんだったら、病院での生活でさえ苦しいものになってしまう。

そうして考えたのが、この病室から出ずに2人きりで遊ぶという何ともシンプルな方法。

でも、涼介も楽しそうだし、そんな涼介を見て癒されるし一石二鳥で結構助かってる。

涼介「えへへっ……なにして、あそぼかな……」

『なんでもいいよー、考えといてね？』

涼介「うんっ、」

さっきからずっと口角が上がっている涼介の頭を撫でて、病室を出た。

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